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    機密文書処理サービスに現金輸送車を活用

    2008年7月17日

     
     
     

     個人情報保護法が施行されて5年――。同法の施行で脚光を浴びたのが「機密文書処理サービス」。トラックがオフィスに出向いて文書を回収する、あるいは裁断車で出向き、顧客の「目の前で」処理する―この2パターンが主流だ。
     利用者のセキュリティに対する要望が年々高度化するなか、ついに回収車として「現金輸送車」を活用するサービスが登場した。手がけるのはオリックス環境(東京都港区)で、車両やスタッフを綜合警備保障(ALSOK、同)が提供する。


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     サービス名は「ECOBox警備輸送便」。重要書類を専用ダンボールで回収し、即日、溶解処理を行う製紙工場に持ち込む。車両には現金輸送車を使い、回収・積み込みはALSOKのガードマン2人が行う。
     同社は2000年から、「ECOBox重要文書処理システム」を全国で展開している。西濃運輸の混載便を活用し、専用ダンボールで書類を回収。大王製紙グループの工場に持ち込み、溶解処理を行っている。現在の顧客数は一万二千社に上るという。製紙工場で適切な溶解処理を行うことで、焼却やシュレッダーによる処理よりも高いリサイクル率を実現している。
     さらに、「(混載便ではなく)専用車両で回収して欲しい」というニーズの高まりを受け、昨秋から東京23区内に限定して「ECOBox重要文書処理システム専用便」を開始。専用車両が回収を行い、即日、製紙工場に持ち込むサービスだ。即日持ち込みのため、「保管」の工程がなくなり、リスクを小さくすることができる。
     今回リリースされた「ECOBox警備輸送便」は、「さらに危機管理意識が高まってきたため」(営業第一部営業第三課長の中田孝良氏、下写真左)、ALSOKとの協力で開発。現金輸送と同レベルのセキュリティを確保するとともに、回収車両は回収先である1社しか立ち寄らないため、途中で人の目に触れる心配もない(営業所やグループ企業間の場合は複数拠点の回収にも対応)。「専用便」と同様、23区内のみで展開する。
     営業第一部長の北越章俊氏(同右)は、「廃棄物の運搬という『静脈物流』ではなく、『貴重品を運ぶ』という認識」と説明。まずは既存車両を使い、サービスの普及状況を見ながら体制を整えていくという。
     先行する2つのサービスは回収の日時が決められており、価格も専用箱の大きさによって一律。申し込みもWeb上で簡便に行える。一方、「警護輸送便」は案件ごとの個別見積もりとなる。高い機密性が求められる「金融、生損保、行政、教育機関、病院など」(同)をターゲットとして想定し、1回10万円前後になる見込みという。まずは100社への導入を目指す。
     オリックス環境は98年に設立。当初は、オリックスグループで排出されるリース終了物件の処理をメーンに事業を展開。その後、リサイクル事業や環境に関するコンサルティング事業など、幅広い分野にわたって展開を続けている。
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     同社のHPは、http://www.orix.co.jp/eco/

     
     
     
     
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