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  • ブログ・馬場 栄

    第137回:給与改定で大切な5つの視点

    2018年7月19日

     
     
     

     さて、今回は給与制度を変更する際に考えたい五つの視点についてお話しします。この視点を加味して給与設定を行うと、会社の思い描く理想の給与体系になりやすいと考えられます。
     まず、五つの視点ですが、①コンプライアンス(法令順守)、②経営者の思い・理念、③経営合理性、④公平性・モチベーション、⑤ドライバー確保、の五つとなります。以下、これらの視点について具体的にお話していきます。
     ①「コンプライアンス」についてですが、必ず順守しなければならない事項として「残業代未払い等のトラブル」に巻き込まれない制度を作成する必要があります。運送業の給与制度で順守すべき法律は、最低賃金法と労働基準法(割増賃金支払い)です。残業代に関するトラブルは大変多く発生しており、大半の会社で何らかの問題点を抱えている状況です。給与制度を変更する場合は、トラブルが発生しない仕組み作りを検討していく必要があります。


     ②「経営者の思い・考え」ですが、例えばコンビニ配送を実施している「会社が一般ユーザーと会う局面も業務上多いので『あいさつ』は、どの会社にも負けないようにしたい」という考えは経営者の思い、理念になります。このような場合、例えば評価手当により、あいさつを気持ちよく実施している者は給与が上がるなど、給与体系に盛り込んでいきます。愛車手当も同様の考えとなります。
     ③「経営合理性」についてですが、例えば歩合給は運賃が変更された場合に、それに合わせて給与が上下されるので経営上合理的です。一方でチャーターなど運賃が固定化している場合は、給与も歩合給ではなく固定給のほうが合理的になります。あるいは燃料費についてのコスト意識を持たせたい場合に歩合給の計算を(運賃収入―燃料費)×○%とすることがありますが、これも合理的な手法の一つです。
     ④「公平性・モチベーション」ですが、例えば地場の一般貨物配送を1日2運行する社員と3運行する社員と給料が変わらないのは不公平と言えます。同様に日報をキチンと記入する社員としない社員、省エネ運転を励行する社員、しない社員について給与が同じであることは不公平になります。給与制度を検討する際には公平性を追求することが必要になります。
     ⑤「ドライバー確保」ですが、ドライバー不足の会社が多いため、求人対策を意識して制度を検討することが必要となります。なお、中小運送業が給与水準を競っても限界があるので、違う視点の考え方も取り入れ、検討する必要があるでしょう。
     次回以降、これらの留意点を踏まえた具体的な変更方法についてご案内していきます。
    (保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    馬場 栄

    保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


    年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

     
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