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ブログ・船井総研ロジ
第6回:物流戦略づくりとアクションプランの作成
2007年3月22日
STEP2(物流戦略づくり)では、どのような物流サービスレベル・コンセプトであれば、企業の競争優位を高めることができるのかを策定します。
具体的には、『納品先の満足度が競合他社に比べて高い』『自社の販売支援のサポートが可能』といった視点により、物流のテーマ別目標を決定させることになります(あるべき姿の物流体制を設定します)。
あるべき姿が設定されたらコストシミュレーションを行い、現在の物流コストとの比較をします。現状と比較して、コストが横ばいや下がる場合は問題ありませんが、上がる場合は2つの選択肢があります。
1つは、再度、物流フローを見直し、物流品質レベルは極力下げることなく、コスト削減策を練り直す方法です。もう1つは、企業の競争優位を保つことができるのであれば、少しのコスト上昇は容認するという方法です。
STEP3(アクションプランの作成)では、STEP2(物流戦略づくり)で設定された『あるべき姿』の物流を構築するためのスケジューリングを行います。
1年後から3年後の体制づくりや優先取り組み事項別の期限を作成する場合が多くあります。
また、そのスケジュールを実行するにあたって、担当部署や担当者の役割と責任を明確にします。
しかし、この点が不明確で終わるケースが多く、折角、ここまでプロジェクトが進行したにもかかわらず、絵餅で終わる製造業の方々が多いのも事実です。
以上、『ロジスティクス改善プロジェクトの進め方』をお伝えしてきました。
製造業の方々の中には分析項目によっては不必要なものもございますが、STEP1〜3の流れについては押さえていただければと思います。
最後に、本シリーズのまとめとして、ポイントを挙げさせて頂きます。
《ロジスティクス改善プロジェクトの進め方のポイント》
・ 目的、達成したい目標を明確にすること
・ 物流フロー図などを作成し、全体像を明確にすること
・ 物流費を領域別、機能別に明確にすること
・ 物流原単位のものさしを持つこと
・ 物流業の実態を把握し、得意・不得意分野を明確にすること
・ 改善概要が策定されたら、担当者の役割・実施項目の期限を明確にすること
です。
本シリーズにおけるご質問・お問合せなどございましたらお気軽にご連絡ください。この記事へのコメント
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筆者紹介
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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