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ブログ・船井総研ロジ
第9回:成功させる5つのポイント
2007年3月22日
図が、プロジェクトを進める全体の流れとなり、目的はビジネスプロセス(さらに活動の最小単位=アクティビティ)の価値を最大限に発揮することにあります。私はそれを『改善の実施』と表現しております。『ステップ一・プロジェクト体制の整備』の目的は、プロジェクトを円滑に進めるための協力体制の構築にあります。その具体的な施策は5つ〔(1)必要性の共通認識(2)メンバー選出(3)体制づくり(4)スケジュール作成(5)社内的取り組みの告知〕あります。ここでは、それぞれについてご説明させていただきます。
(1)必要性の共通認識とは
社長や経営幹部が全社員にABC分析の必要性、さらに実践することについて号令をかけて頂くといったものです。具体的には、全社会議や社内報などでよく伝えられたりします。しかし、ここで注意したいのは、ABC分析は『悪者探し』や『人員削減によるリストラ』のツールではないといったことを伝えることです。会社として今後、生き残れるか否かについては全社員に危機感を持って頂きたいのですが、モチベーションを下げるようなことはしないことです。つまり、号令をかける方は、『過去オール善の精神』で臨むことが大切です。
(2)メンバー選出とは
プロジェクトの対象範囲に合わせて、対象部署の責任者にプロジェクトの統括として参画頂くといったものです。理由は、ABC分析のプロジェクトでは、現場を調査したり、データを収集したりして動き回ることが多く、誰を統括にするかで、そのアクションにかかる時間(無駄な調整時間や根回しの時間、非協力的な対応による待ち時間)が増大するからです。統括を選ぶ際、従業員のうち、『誰が1番現業に支障をきたさないか』といった視点でなく、必要部署の責任者を選ぶことが大切なのです。
(3)体制づくりとは
歳月(時間)が最大のコストですから、プロジェクトに何年かけても良いと思っている経営者はいないはずです。つまり、プロジェクトにはスピードが求められるのです。企業規模にもよりますが、本プロジェクトの期間は三か月—六か月くらい。そう考えると、日常業務を多く抱えたプロジェクトメンバーばかりで編成した場合、スピード良く進めるといったことが困難になることが想定されます。プロジェクトメンバーには、日常業務を軽減して頂き、プロジェクトを優先できるような計らいが(トップダウンの指示によって)求められるのです。
(4)スケジュール作成とは
縦軸に実施項目(大分類、中分類、小分類)、横軸に期間のスケジュール表を作成し、実施項目別に責任者を明記し、スケジュール管理することです。ここで大切なことは、以下の3つです。
▽実施すべきことをできるだけ多く、そして細かく羅列すること▽実施項目別に誰を担当者(責任者)にするのがベストかを話し合うこと▽プロジェクトや項目別の終了日から逆算し、期日を決めること。また部署をまたがってプロジェクトを実施したことが余り無い会社の場合、プロジェクトに費やせる期間の前半に全体の六ー七割を終了させることを意識し、後半は各数値データの見直しやイレギュラー対応のためにゆとりを持って進めることが大切です。
(5)社内的取り組みの告知とは
企業体質や規模にもよりますが、会社によっては事前にスケジュール調整をしなければ協力を上手く得ることができない部署や担当者もいることでしょう。実施項目を日程別に社内で告知することで、効率よくプロジェクトを進めることが求められます。ここで言いたいことは、『プロジェクトメンバーだけがプロジェクトに参画しているのではない』ことを伝えることです。できるだけ早期に、解り易く協力者に依頼内容を伝えることが大切です。この記事へのコメント
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筆者紹介
船井総研ロジ
本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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