通販物流・ＥＣ物流を開始する上で、ターゲットを絞ることは重要ですが、実際、自社が得意な業種を把握するというのは難しいことだと思います。元々「○○業の配送・保管なら」という打ち出し方をしている会社さんであれば、そのまま「○○業の通販物流なら」と出来ますが、多くの会社さんが、そのような打ち出し方をされておりません。

　では、どのようにターゲットを絞っていくのか。まず、自社が取引している業種を全て挙げます。その中で、自社に対する売り上げの前年比が伸びている業種を把握します。次に、その業種自体の売り上げの前年比が伸びている業種を把握します。この二つが伸びている業種をターゲットとします。例えばレディースアパレルであれば、「レディースアパレル専門の通販物流なら○○倉庫」という打ち出し方をします。
　ターゲットを絞った後には、実際に販促を行う名簿を作成しなければなりません。具体的な手法は、選定した業種の情報サイトから企業情報（住所、代表者名、電話番号）を探します。アパレルであればアパレルウェブドットコム、食品であればフーズゲート、製造業であればイプロスと、それぞれ情報サイトが存在しています。また、その情報サイトへ広告を出稿しましょう。例えばアパレルの場合だと、「業績アップにつながる物流改善」など、コスト削減をメーンに打ち出さず、業績アップにつながる訴求をすることがポイントです。
　まとめると、自社が取引している業種を把握し、自社の売り上げ伸び率とその業界自体の売り上げ伸び率を分析する。そして絞った業種の情報サイトを探し、名簿を作成。最後に情報サイトに広告を出稿する。以上が通販物流におけるターゲットの絞り方と名簿作成方法です。
（株式会社船井総合研究所・前田トモキ）
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は11年10月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。