通販物流は「多頻度・少量・多品種」と、これまでのオペレーションと異なりますが、もちろん、提供サービスも今までの物流サービスとは異なります。例えば、入出庫や検品、ピッキングなど通常の物流業務に加え、次のようなサービスが挙げられます。

（１）オプション作業…ラッピング、袋詰め、ちらし同梱など
（２）マーケティング代行…ＤＭ作成、ニュースレター作成など
（３）コールセンター代行…問い合わせ対応、クレーム対応など
（４）システム提供…受発注システム、在庫管理システムなど
（５）管理業務…仕入れ管理、顧客管理、賞味期限管理など
（６）代行業務…仕入れ代行、サイト運営代行など
（７）決済業務…カード決済、代金回収など
（８）画像・写真サービス…商品撮影、画像処理・加工など
（９）Ｗｅｂ関連サービス…ネットショップ制作など
（１０）コンサルティング…ＥＣコンサルティングなど
（１１）その他…Ｘ線検査、インターネットカメラなど
　これらを全て網羅している大手物流会社もありますが、中小物流会社は中途半端に手広くサービス提供しても、大手と差別化することは難しい上、リスクが高いです。まずは特徴を持って力相応に提供サービスを絞り込むことが必要です。
　これから通販物流事業を立ち上げる企業は、弱者の戦略として、一点突破全面展開がマーケティングの鉄則です。また、価格競争に陥らないためには、コストダウンの提案だけでなく、いかに通販会社の売り上げアップにつながる提案ができるかが重要です。
　そのためにもオプション作業として、チラシやニュースレターの同梱を積極的に行うだけでなく、マーケティング代行や顧客管理を受け持ち、販促面の手伝いもできるかが差別化のポイントになります。
（株式会社船井総合研究所・河内谷庸高）
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は11年4月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。