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ブログ・船井総研ロジ
第188回:フルフィルメント化は必要か
2013年3月27日
最近、通販物流会社様から通販物流サービスだけでなく、受注代行や決済代行、商品撮影やコールセンターといったサービスを付加すべきかどうかという相談をよく受けます。いわゆるフルフィルメントサービスを提供すべきかどうか、という質問です。
確かに時流からみてフルフィルメントサービスというものは、求められるようになってきています。しかし、中小物流会社が「最近なんだかフルフィルメントという言葉をよく聞く」「競合他社でそのような動きがある」「通販会社から求められているような気がする」というような安易な考えでフルフィルメント化を進めようとすると危険です。
なぜなら、中小物流会社と大手の採るべき戦略は違うからです。大手と同じ土俵で勝負しようとしても勝ち目がありません。ランチェスターの法則から言っても、強者はミート戦略を採るべきです。船井総研では、それを「包みこみ」と表現していますが、他社の提供サービスをすべて包みこむのです。つまり、フルフィルメントは強者が採るべき戦略なのです。
では、中小通販物流会社はどうするのか。弱者の戦略のセオリーは差別化です。サービスを絞り、業種を絞り、一点突破で攻めるべきです。物流品質を圧倒的に高める、出荷スピードを早める、毎月定例会を開き荷主企業の売り上げアップ・コスト削減に貢献するなど、ある一点においては他社に負けないよう、サービス・分野を絞り込むのです。中途半端にフルフィルメント化を進めるならば、既存の通販物流サービスや自社の得意領域・強みに経営資源を集中させサービス提供する方が、荷主から支持されるでしょう。
(株式会社船井総合研究所・河内谷庸高)
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は12年7月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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