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ブログ・船井総研ロジ
第215回:人材教育は最初が肝心
2013年10月6日
人材の調達に問題を抱えている物流企業が増えています。人手不足で業務を円滑に回せないという悩みです。会社としては採用した人材には早く現場に入って欲しいところです。
しかし、人材採用・マネジメントのプロフェッショナル、アイデム人と仕事研究所所長・平田未緒氏は、「最初こそ、しっかり教育を施すべきだ」と説きます。「後回しにしがちな細かい規則や慣習こそ、初めにきちんと伝えることが重要だ」と言うのです。なぜなら、入社した当初が一番「覚えよう」という気があるからです。
入社してから時間が経ち、新しい環境に慣れてくると、お互いに細かいことについて話す機会は失われていきます。その結果、事故やクレームなどの問題が起こるリスクは増します。そして、初期に細かい規則や慣習を聞いていなかったことが原因で何かの失敗をしてしまうと、最悪の場合、その仕事を続けていく意欲が削がれてしまう可能性もあるのです。しっかり初期教育を施すことが、長い目で見れば人手不足を解消するポイントなのです。
例えば、約100人のドライバーを擁するS運送の新入社員教育は、次のようなカリキュラムで行われます。
1.社会人としての基本
(1)躾・マナー
2.S運送人としての基本
(1)経営理念・社是・品質方針 (2)クレド (3)沿革
(4)事業内容 (5)拠点概要 (6)幹部プロフィール
(7)社内制度
3.ドライバーとしての基本
(1)業務内容 (2)車両特性 (3)危険予測運転
(4)KYT(危険予知 トレーニング) (5)運行前点検
(6)バックのポイント (7)ホーム 沿岸 (8)フォークリフト特性
(9)フォークリフトの基本操作 (10)同乗研修
(11)ひとり立ちまでのチェックポイント
初めにこれらをみっちり教え、技術はまだでも知識は与えてしまうのです。最初が肝心です。
(船井総合研究所・橋本直行)
☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net」
※記事は13年2月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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