-
ブログ・船井総研ロジ
第321回:社員定着率をアップする有効面談のコツ
2015年11月20日
リクルートホールディングスの元人事担当役員で、今はJリーグチェアマンを務める村井満氏は、「会社を辞める理由は、たいてい半径10m以内で起きている問題に起因している」と言います。つまり、人間関係を中心とした身近な問題で悩み、退職を余儀なくされるケースが、ほとんどだということです。
ですから、現場マネジャーには、社員の心境を捉え、早めに対処を施すことが求められます。
具体的には、普段から定期面談をしっかりすることです。面談に勝るマネジメント手段はありません。
定期面談を有効にするポイントは、以下のとおりです。
(1)隔離された場所で行う
他の社員に話が聞こえる可能性がある場所では本音が出ない。話に集中できる環境をつくる。
(2)自分からテーマを設定しない
こちらから話のテーマを挙げてしまうと、相手の悩みや迷いは表に出てこない。相手が話したいテーマについての話をする。
(3)感情や意見を否定しない
正しくない感情や意見はない。その人の立場や知識、価値観においては正しい。よって、頭ごなしに否定しない。
(4)認識違いは正す
ただし、相手は上長に比べて、会社や仕事について保有している情報量が少なく、また経験も浅い。よって、あるべき判断ができていないことが多いと言える。そのときは、正しい情報や判断軸を与え、正してあげる。
(5)会社や他の従業員の批判をしない(乗らない)
じっくり話を聞いていると、相手に共感を示すあまり、会社や他の従業員の批判に乗ってしまう危険性がある。しかし、それは、相手の気持ちをさらに下げてしまう行為。また、その話が洩れた場合、他の従業員にも悪影響を与える。
(6)問題提起があった場合は、聞きっ放しにしない
相手から問題提起があった場合は、その問題の大きさや正しさに関わらず、何らかの結論を与えるようにする。聞きっ放しは、信頼を損ね、かえって悪い結果をもたらす。
多忙を理由に、定期的に面談を実施できていない現場マネジャーは、多いと思います。しかし、今のような時代には、これほど大事な仕事はないと心得ましょう。
(船井総合研究所・橋本直行)
☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net」
※記事は15年7月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
-
-
-
-
筆者紹介
船井総研ロジ
本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
ズバロジ!http://www.ecologi.net -
「ブログ・船井総研ロジ」の 月別記事一覧
-
「ブログ・船井総研ロジ」の新着記事
-
物流メルマガ