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ブログ・高橋 久美子
第435回:成長市場に目を向ける
2020年2月24日
経営者のあなたなら、「善く戦う者は、勝ちやすきに勝つ者なり」という、孫子の言葉を、何度も聞いたことがあることと思います。
特に、我々のように、経営資源が少ない小規模経営の場合はなおさらのことですが、市場が斜陽している、ライバルだらけの市場で戦い、勝利するのは至難の業です。
昨年、トラック協会が発表した数字によると、トラック10台以下の運送業者の55%が営業赤字となっています。同じビジネスでも、「誰もが勝てる時代」もあれば、「たいていの人が負ける時代」もある訳です。半数以上が赤字の業界では、赤字が「当たり前」です。
そこで血のにじむ努力をするより、「たいていの人が勝つ市場」でビジネスをして、本業を支えたらいいのではないでしょうか。今の時代、一社一業種・一つの収入源しか持っていないことのほうがリスクと言われるようになりました。
そうはいっても、経済全体が鈍化している日本で、「勝てる市場」を見つけるのは、なかなか容易ではありません。
そんな中、電子出版市場の市場成長率は、なんと12%超です。12%成長率といえば、日本の経済成長率でいったら1960年代の、おおよそのビジネスが右肩上がりに推移していた、「二ケタ成長」の時代の数字と同じです。
この時代は、差別化がどうだとか、マーケティングがどうだとか、そんなことを気にしなくても、誰もが利益を手にすることができました。市場全体が、成長していたからです。成長市場で戦えば、ライバルと熾烈な争いをしなくても、ビジネスがうまくいく確率が高いわけです。今の日本で、「二ケタ成長市場」を見つけること自体、なかなか難しくなっていますが、その、数少ない成長市場が、「電子出版市場」という訳です。
そうは言っても、もちろん、成長曲線は永遠に右肩上がりを続けることはありません。導入期を経て、成長期を過ぎると、やがて成熟期を迎え、衰退期へと移行します。
しかも、今の時代は、このカーブの変化がとても速いので、ぐずぐずしていると、あっという間に、最適な時期が過ぎてしまいます。
電子出版市場の推移グラフを見るとわかるのですが、今、市場は、「成長期の前期から中期」に差し掛かっています。ビジネスに最適な参入タイミングは、ご存じのように、「成長期の前期」です。
今、行動するのと、1年後、2年後に行動するのとでは、まったく同じ行動をしたとしても、結果に大きな差が出ます。「いつかは」と、少しでも思っているとしたら、今、行動することを心からおすすめします。
電子出版市場に限らず「成長市場に目を向ける」ということを、常に考えていたいですね。
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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