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ブログ・高橋 久美子
最終回:長い間、ありがとうございました
2020年4月20日
2008年11月3日、この日が私の連載デビューだったそうです。11年以上も経ったことになります。私も、あなたも、それだけ年齢を重ねたことになりますね。(笑)
運送業界もだいぶ様変わりをしました。
「ホームページで運賃の公開をせよ」「トラックを増やさずに協力会社に依頼せよ」「プレスリリースをせよ」
当時、私がお伝えする内容は、なかなか業界に受け入れてもらえませんでした。それでも、実践してくれた人が事例を公開してくれて、それを見た人が「あれ? 結果が出るのかも?」と、興味を持つようになってくれて、少しずつ実践する人が増えていきました。たくさんのうれしい報告をいただくたびに、本当にこの仕事をしてきてよかったと、幸せをかみしめました。
そして、あの時「非常識だ」と言われたことが、いつの間にか業界の常識になっていました。
11年が経ち、私自身の生活も大きく変わりました。5年前に、日本の住居を引き払い、それからはスーツケース一つで海外を旅する生活を続けています。今ではスーツケースさえもなくなって、バックパック一つです。生活が変わったことで、思考も変わり価値観も変わりました。
この連載コーナーでも「運送業の業績の伸ばし方」よりも「この先、運送業だけじゃやっていけなくなるから、複数の収入源を作りましょう」という内容を書くことが多くなりました。見方によっては運送業否定に聞こえたかもしれません。それでも、私が書きたいことを自由に書かせてくださった物流ウィークリーさまには、本当に感謝してもしきれません。
今回、4月の紙面改定を機に、連載コーナーの継続について打診をいただいたのですが、今週号をもって引退させていただくことに決めました。10年以上も貴重なスペースをいただいて、みなさんとの交流の機会をいただいてきましたが、これを機会に引退させていただき、もっと運送の現場に活用できる具体的な内容を執筆くださる方にバトンタッチしたいと思います。
最後に、同じ経営者仲間として、友人として、あなたに伝えたい本音は「自分を幸せにできない人が、人を幸せにできるはずがない」です。社長のあなたが幸せじゃなかったら、家族もお客さんも、従業員も取引先も、あなたと関わる誰も、幸せにできるわけがありません。あなたのお母さんに命がけで産んでもらったあなたが、たった一つだけ人生で果たすべき責任があるとしたら、それは「あなた自身を幸せにすること」です。「社長としての責任」という言葉に囚われて、あなた自身の人生を犠牲にしないでくださいね。
また、どこかでお会いできるのを楽しみにしています!
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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