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ブログ・高橋 久美子
第7回:特徴とベネフィット(3)
2009年6月17日
さて前回までに、あなたの会社の「特徴」を書き出してもらいました。ライバルとは違う、あなたの会社の特徴を見つけることができたと思います。でも、それだけではまだ足りません。お客に「どうしてもあなたの会社と契約したい」と思ってもらうために、今度は、書き出したあなたの会社の「特徴」を、「お客にとってのいい事」に「変換」するという作業を行います。
つまり、あなたの会社の「特徴」が、お客に「どんないい事をもたらすのか?」を、言葉で明確にしてあげるのです。
「うちの会社は、ライバルと違って、こんな特徴があるんです」。ここから更に、「ですから、うちと契約すると、あなたには、こんないい事があるんですよ」というところまで、お客が想像できるように、言葉で明確にしてあげるということです。
少し具体的に説明しますね。例えば「うちは若いドライバーが多い」という「特徴」があったとします。しかし、これを聞いただけでは、お客は「へー、そうなんだ」としか、反応できません。「その特徴が、自分にとって果たしてどんないい事をもたらすのか?」お客は、具体的に想像することができないのです。ですから、この特徴を、次のように変換して、お客に伝えます。
「当社は平均年齢27歳と、若いドライバーが多いのが特徴です。ですから、とにかく元気の良さでは他社に負けません。お客様からは、当社のドライバーが入ってからセンター内に活気が出たと、喜びの声をいただいています。大きな声の挨拶が、納品先でも評判が良く、注文が増えたという、うれしい報告もいただきました」。
どうですか?「若い」という特徴が、具体的にお客にとって「どんないい事」につながるのか、明確になっています。この場合「センター内に活気が出た」「納品先で評判が良く、注文も増えた」というのが、お客にとっての「いい事」になります。
例えば、お客の契約担当者が、納品先から「おたくのドライバー、挨拶もろくにしないし、元気がないよね」というクレームを受け、悩んでいたとしたら、どうでしょう。おそらく、今の運送会社より多少金額が高かったとしても、この会社と契約したくなるのではないでしょうか。少なくとも、検討したいとは思うはずですよね。
このように、前回書き出した、あなたの会社の「特徴」を、お客にとっての「いい事」に変換してみてください。「ライバルではなく、あなたの会社と契約しなければならない理由」を作り出すのです。これができると、今後、あなたの会社の大きな武器になります。
この武器を、どう使うのか・・・、それについては、次回以降にまた詳しくお話ししていきますので、楽しみにしていてください。
全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
http://www.handlecover.com/kaizen/この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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