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  • ブログ・高橋 久美子

    第56回:料理教室を売るステーキ屋

    2010年10月7日

     
     
     

     あなたの会社の問題点は何ですか?このように質問をすると、こんな風に答える会社が、とても多いです。「12月には物量が増えるのに、1月や2月になると、ぐっと減ってしまうんです。どうにか、売上を平均的にしたいんですが・・・」。


     どんな荷主企業と取引しているかにもよりますが、運送会社の稼働率は、時期によって大きく変動します。これを「どうにかしよう」とするのは、かなり難しいことです。しかし、実際に「稼働率の少ない月を、どうにかしたい」と思っている経営者は意外に多いのです。
     いつものように、飲食店の例で考えてみましょう。実際の話ですが、こんな悩みを抱えているステーキ屋さんがいました。「土曜日のディナータイムは満席になるのに、月曜日はお客が来ない。どうにか、月曜日に来店数を増やせないものかと思い、月曜フェアをしているのですが・・・」。
     これを聞いて、あなたはどう思いますか?恐らく、あなたも「そりゃあ、ちょっと、難しいんじゃないのかな、どんなお得なフェアでも、月曜日にステーキ屋には行かないんじゃないかな」と、思ってしまうのではないでしょうか。
     このステーキ屋さんは、その後、考えた結果、思い切って月曜日と火曜日は店を休むことにしました。その代わり、平日の日中に、近所の主婦を集めて、「シェフが教える本格ディナーの料理教室」を始めました。その結果、以前に比べ、売上が1・2倍に増えたそうです。
     「毎月の売上を平均化したい」と思っている運送会社の経営者の方は、まずは、もう一度、真剣に考えてみてください。本当に「平均化」することが必要ですか?もしかしたら、月の変動があっても、年間売上が達成できればOK、という事はないですか?トラックの稼働が少ない月に、ドライバーに有給休暇を与えたり、車両メンテナンスを組んだり、あるいは、このステーキ屋の例のように、その月には配送ではなく、まったく違う事業を組み入れることもできるかもしれませんよね。
     難しいことをどうにかしようと頑張るより、「自分の考え方」を変えるほうが、売上を上げる近道かもしれません。
    全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
    http://www.handlecover.com/kaizen/

     
     
     
     

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    高橋 久美子

    あなたの会社が儲かっていない本当の理由
    規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。

    全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会

     
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