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ブログ・高橋 久美子
第236回:真っ先にアプローチすべき荷主候補
2014年9月15日
増税前の繁忙期が過ぎ、荷動きが落ち着いてきました。「そろそろ、新しい仕事を確保しなければ」と考えている人も多いかもしれません。さて、ここであなたに質問です。売り上げを上げるために、あなたは新しい仕事を確保しようと思います。あなたなら、「新規客」と「既存客」の、どちらにアプローチしますか? このように質問すると、多くの人が「新規客にアプローチする」と答えます。
しかし実は、新規客と既存客とでは、反応率が30倍以上も変わります。もちろん、反応率が高いのは「既存客」です。このようにお話しすると「でも高橋さん、うちの場合、取引先は2社しかないよ」と、言う人が出てきます。
ここで言う既存客とは、「あなたの会社と現在取引をしている会社」だけのことではありません。「過去に、あなたの会社と取引をしたことのある会社」「取引には至らなかったが、面識のある会社」を含みます。
つまり、あなたの会社のことを知っている全ての企業ということです。今すぐ、名刺入れをひっくり返して枚数を数えてみて下さい。過去にあなたと会った人の名刺が、少なくとも100枚以上はあるはずです。あなたが真っ先にアプローチすべき荷主候補は、この名刺のリストです。
このようにお話しすると、今度は名刺を見ながら、こんな声が聞こえてきます。「あ、でもこの会社は、確かうちとは条件が合わないって言っていた会社だな」「この会社には、A社が専属で入っているって言ってたな」。このように、なぜかあなたの心には、アプローチをしない方がいい理由が、次から次に浮かんできます。そして結局、手元には名刺が残りません。
なぜかみんな、会ったことのない新規荷主に夢を描き、既存客には声をかけるのをイヤがります。しかし、少し考えてみて下さい。あなたが以前、会った時とは状況が変わっているかもしれません。担当者も変わっているかもしれないし、取扱商品も変わっているかもしれないのです。
重要なことなので繰り返しますが、新規客を振り向かせるのは、既存客の30倍難しいのです。
ぜひ、眠っている名刺リストを掘り起こして、既存客にアプローチをしてみて下さい。予想外に、新しい取引の話が生まれる可能性が高いです。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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