お客様の声を書いてもらうとき、どんな質問を投げかけるかが非常に重要です。２次利用に有効に活用できるお客様の「喜びの声」を書いてもらうためには、あなたの会社を絶賛する声を書いてもらえるような質問の仕方をする必要があるのです。
　正しい質問の仕方は、こうです。「たくさんの運送会社がある中で、あなたはなぜ、うちの会社と取引をしてくれているのですか？」「うちの会社の、どこが一番気に入っていますか？」
　このような質問を投げかけることで、お客は自然に、あなたの会社のよいところを探して書いてくれます。それだけではありません。お客が自分の言葉で、あなたの会社を選んでいる理由を明文化することで「ここが気に入っているから、この運送会社と取引をしているのだな」と、再認識することができます。

　さらに、自分の言葉で喜びの声を書くことで、その内容はより強固に荷主の心に刻まれます。そのうえ、一貫性の法則が働くので、一度、喜びの声を書いてくれたお客は、今まで以上にあなたの会社のことが好きになります。端的に言うと、いい声をもらうためには照れずに「私のどこが好きですか？」と、聞くべきなのです。
　さて、ここでちょっと想像してみてください。「あなたの会社の、こんなところが好きです」と、あなたの会社を大絶賛する声を書いてくれた荷主に対して、あなたはどんな感情を抱くでしょうか。人には、受けた好意に対して返したいと思う心理があります。これを「好意の返報性」といいます。
　おそらく、あなたはうれしい声を書いてくれたお客を好きになり、もっと喜んでもらえるサービスを提供したいと思うようになるのではないでしょうか。ここから良好な人間関係が構築されていくことになるのです。
　正しい方法でお客様の声を集めることによって、取引関係も今以上に良好になります。そして、その喜びの声は、仕事で辛いことがあったときにあなたを支えてくれる最高の宝物になるはずです。