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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(353)小集団活動のすすめ方(8)―3

    2021年10月18日

     
     
     

    〝人生意気に感ずる〟という言葉がある。その気にさせねばならないのである。それにはこの社長についていこうと思わせる〝何か〟がなくてはならない。この〝何か〟は人間への関心によって育まれてくる。一人ひとりを幸せにするにはどうしたらいいか、真剣に考えていく中で産み出されていく〝何か〟。それは育成への具体的プランということになる。

     

    それは押しつけであってはならない。主体性を尊重し、その気になるように励まし続けていくのが経営者の役割である。小集団活動はそのために展開する。組織の願い、目標と働く一人ひとりの気持ちを通い合わせ、ドッキングしていく、これが経営活性化のポイントである。

    A家具小売店の社長は言う。「よくわかりました。販売員がやめてから3か月、骨身にしみました。働く人は宝であるとの考えがありませんでした。言葉をかけると甘やかすと思ってろくに口もきいていませんでした。人情の機微にうとかったですね。人間の心は理屈ではわかりません。これから私も心を通わす小集団活動を始めてみます」

    小集団活動は生き生きとした組織と人間を実現するためにある。目的としては、組織風土の革新にあり、一人ひとりの働く人の主体性を尊重して、命令指示という上下関係とは別個に自由な立場で、組織のかかえる問題点をみんなで考え、解決していくところに活動のポイントがある。従って組織改革の活動なのである。

    空前の人不足が続いている中で、中小企業は如何に対応し、生き抜いていくか。大企業と比較してみると、あらゆる労働環境は立ち遅れている。このままでいくと、人手不足倒産は深刻化する一方であろう。

    こうした状況に対しての生き残り策の一つが、小集団活動の展開である。次回からは角度を変えて、リーダーシップについて展開する。

    リーダーシップとは指導力である。経営活性化は、優れた指導力によって促進される。リーダーシップとは何か、それを身につけ強化していくにはどうしたらいいか。中小企業の経営者の実態を具体的ケースにして展開していくこととする。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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