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  • ブログ・川﨑 依邦

    一人でも入れる労働組合がやってきた(50)覚悟を決めて立ち向かう

    2012年6月22日

     
     
     

     「一人でも入れる労働組合」の指導部と分会員にもギャップがある。分会員はちょっとしたことで労働組合に駆け込む。



     「自分はきつい仕事ばかりさせられている」「交通事故のペナルティがキツすぎる」と、社長や配車係への不満が高じ、何かのきっかけで駆け込むにすぎない。何かのきっかけとは「給料が下げられた」「お前はクビだ」と一方的に宣告されたなどである。ちょっとしたことと表現したが、本人にとっては一大事だ。日々のコミュニケーションが、社長や配車係としっかりとれていれば防げるという意味である。

     一方、受け皿である労働組合の指導部には政治性、思想性を有している。A社長が交渉をした大物氏についても、「今にして思えば人間的にも懐の深い奴だった」。A社長の言である。交渉のある場面で一緒に酒を酌み交わしたこともある。

     自分がなぜ労働組合の活動家になったかについて、色々と聞かされた。「経営者の不正に対して見て見ぬふりができなかった」「自分は弱者の味方になりたい」。志の一つひとつに「なるほどな」と思わせるものがあった。受け皿である労働組合は分会員を教育する。宿泊を伴う合宿研修もあり、時にはデモにも動員させられ、カンパも求められる。ちょっとしたことで駆け込んだ分会員にしてみれば、「こんなはずではなかった」「どうしてデモに付き合うのか」「勉強するのは嫌だ」とギャップが生じる。指導部と分会員のギャップである。このギャップに突っ込んでいったのがA社長である。ノーと言うべきは断固としてノーと言う。労働争議にある。

     そうすると必ずと言っていいほど分会員は心が揺れる。「こんなはずではなかった」とうろたえ、分会員の中で分裂する。もともと分会員の不平不満には政治性や思想性の重さはない。従って強気の経営者に直面すると心が揺れる分会員も出てくる。

     運送業は業務トラブルの宝庫と言っていい。ドライバーは心の中で不満を持っている。「給料が低い」「仕事がキツイ」「配車係はダメだ」ーーこの不満は日頃は表面に出てこない。「とりあえずこの会社で働いている」「とりあえず仕事がない」と、?とりあえず?という感覚のドライバーがちょっとしたきっかけで労働組合に駆け込むのだ。

     労務トラブルはあって当たり前、ない方が不思議だと腹をくくること。経営者の覚悟が求められる。その上で逃げずに立ち向かうことである。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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