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    経営再生物語(73)経営活性化シリーズ22

    2014年9月18日

     
     
     

     (22)「成行配車」から「経営配車」への道が運送業の成長を成し遂げる



     運送業にとって配車業務とは、経営管理業務と言い換えることができるくらい、業績や労務管理面などの経営を左右する大切な業務である。ひと昔前のように貸切、チャーター、専属といった、俗にいう預かり仕事で利益を出せるほど売り上げは上がらないことを肌で感じている経営者も多い。他社と差別化でき、自社しか対応できない特殊な配送業務であれば、預かり仕事で採算が取れる範囲の運賃を収受することはできる。しかし、他社との競争に常にさらされている運送事業者にとっては、「運送会社の代わりはいくらでもいる」という厳しい言葉にも表されているように、コスト競争力、つまり運賃のたたき合いの様相を呈しているのが現状である。

     専属の仕事だけでは飯が食えないという事態に直面しても、利益を確保していくためには、配車業務に命運がかかっていると言っても過言ではない。専属荷主に貢献するという姿勢は当たり前であるが、荷主の言うことだけを聞いて荷主都合の配車を実践すること=「成行配車」が必ずしも自社の利益にはつながらない。自社の都合と荷主の要望について、バランスを見ながら荷主への交渉力を発揮して配車業務を組み替えていく経営配車の技術ノウハウが必要とされている。配車は単なるパズルではない。配車は現場スタッフの給料を握っている。

     運送業の労務管理の最前線が配車業務である。荷主の要望を聞いた結果、「運賃が低くなってドライバーの給料が確保できなかった」では、それは成行配車でしかない。ドライバーの給料を確保するために自社の利益を優先するという姿勢が前提にあってこそ、荷主に協力して荷主から評価してもらえる会社になる。「荷主に尽くす」という言葉の意味を勘違いし、自社利益やドライバー給与をないがしろにした結果、会社が運営できなくなってしまっては荷主に対して迷惑をかけているのと同じである。

     配車管理はただ単に配車を組むだけが仕事ではない。最低限必要な運賃と、どれだけの経費(燃料・高速代)を抑えれば利益が確保できるのか、という自車の損益分岐点が頭になければならない。常にドライバーの給与・会社の利益と向き合い、日々奮闘するのが「経営配車」を実践する経営管理の一翼を担う配車責任者のあるべき姿である。その理想に向かって日々努力するという姿勢が大切なのである。「成行配車」から「経営配車」への道が運送業の成長を成し遂げる。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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