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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(99)経営活性化シリーズ48

    2015年7月3日

     
     
     

     (48)経営者に求められるもの—-勇気とスピード経営



     「仕事を正しく進めていくには勇気が必要である。普段、私たちは周囲の人から嫌われまいとして、言うべきことをはっきり言わなかったり、正しいことを正しく貫けなかったりしてしまいがちだ。仕事を誤りなく進めていくためには、要所要所で正しい決断をしなければならない。その決断の場面では勇気というものが必要となる。しかし、そこでの勇気とは蛮勇、つまり粗野で豪傑といわれる人のもっている勇気とは違う。真の勇気とは、自らの信念を貫きながらも、節度があり、怖さを知った人、つまりビビリをもった人が場数を踏むことによって身につけたものでなければならない」

     勇気がない経営者はつまらない。従業員のために、また自分を支えてくれる家族のために、命にかえてもこの会社を守っていく凄まじい気迫、信念ほど経営者を強くするものはない。経営者に勇気がなければ従業員に勇気は芽生えない。お客様にアポイントしたり、営業訪問することを従業員に指示を出しても、スピードが遅く感じたり、なかなか行動しないのは、勇気がないからである。使命感や責任感を従業員に与えることで、度胸と勇気を奮い起こさせること。誰もが勇気を持っているわけではない。しかし、逃げ出さずに困難に立ち向かえば、それは挑戦となるのである。

     運送業にとって、事故のリスクや燃料代高騰など困難は数多くあるが、真正面から向き合って愚直に事故をなくしていく努力、燃費を改善していく努力を続けていくほか生き残っていく道はない。必ず道が開けると信じている。

     かつ、もう一つ大切なことはスピード経営である。経営者、または経営管理者として決断し、実行に移すスピードと実践・継続力が必要である。「待てば海路の日和あり」の諺があるが(今は状況が悪くとも、あせらずに待っていれば幸運はそのうちにやってくるということのたとえ)、決断、実行のプロセスを通じて初めて言える諺である。何もしないまま悩んでいるだけで放置しても情勢は好転しない。日々、全ての事象に対して決断・実行していく。その繰り返しの中で決断力の質が向上し、実行力が培われていく。

     そして、決断したことについての実行スピードを上げる努力も必要である。決めたことを即行動に移すことが成否の明暗を分ける。スピードをもって実行した結果が、短期的には失敗であってもそれを修正することを早い段階で行うことが出来るので、結果として成功への近道になる。

     平等に振り分けられているものは、時間である。限られた時間の密度を濃くして成長速度を上げるためには、「すぐやる精神」が絶対不可欠なのだ。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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