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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(126)経営改革実践シリーズ(1)

    2016年9月15日

     
     
     

     目標管理制度の確立(1)



     〈荷主との信頼深める〉
     A社はメーン荷主に売り上げの90%を依存している。ここのところメーン荷主の業績悪化が続いており、それに伴いA社も3期連続の赤字となっている。そこで、新しい経営方針をA社長は発表することにした。

     ◎物流品質の向上を図る
     メーン荷主は業績悪化が原因で社長が交代した。新社長は抜本改革を旗印としている。今までの意識を大改革して、しがらみや従来の慣行にとらわれることなく取引構造を見直すこと、と号令を発している。取引構造の見直しは、コストダウンに狙いを定めている。
     A社とメーン荷主とは創業以来の関係である。ところが、ここのところA社では交通事故がよく起きたり、納品トラブルが多発したりでクレームが多くなっている。「こんな事故やクレームが続くと、うちとの取引は続けられませんよ」と荷主の物流担当者に言われている。売り上げに占める割合が90%の荷主にソッポを向かれると、A社は即、倒産の憂き目を見る。「運送屋は古いだけでは何の値打ちもないよ。古いということで値打ちがあるのは骨董屋くらいなものだよ」と荷主の担当者に嫌味を言われている。
     そこでA社長は、?物流品質の向上を図る?ということを経営方針に掲げた。あらゆる事故・クレームのゼロを目指して荷主へ貢献することが、物流品質の向上である。そこで、「物流品質向上推進活動計画」を作成した。
     「物流品質向上推進活動計画」に基づいて個人目標を設定する。荷主の信頼を深めていくこと、これが原点であり、基本である。A社長いわく、「こうした苦しい時代にどうすればいいか。荷主に愛想を尽かされたらそれまでとなります。今の荷主としっかり結びついていくのが生き残りの基本です。それしかありません」。
     A社の業績は下り坂である。何しろ、メーン荷主の運賃ダウンの要求がキツい。ここ10年、3回にわたって運賃を下げている。とりわけ、現今の不況が身に染みている。車両の稼働率も悪化している。
     「だからといって、今の荷主にサヨナラして生きていけるでしょうか。行けるところまで行くしかありません」とはA社長の言である。ここが悲しいところである。「踏まれても踏まれてもついてくる下駄の雪」、まさに下駄の雪である。必死の思いで物流品質を良くしていくしかない、というわけだ。A社の物流品質向上の長い旅が始まる。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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