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    経営再生物語(165)トップのコミュニケーション〈事例A〉

    2017年8月17日

     
     
     

    〈耐え抜く粘りと辛抱〉


    ◎自制力 自制力とは、セルフコントロールのことである。自分で自分を律し切ることである。A社のトップに自制力がある。目標実現へ向けて、ただ今の厳しさから逃げずに真正面から立ち向かい、じっと耐えていく力がある。粘りと辛抱がある。

     例えば、荷主の担当者の中には、業者だということでA社長を二束三文に扱う人もいたという。トップの胸ぐらをつかまえて、「この野郎、顔を洗って出直してこい」。クレーム対応で頭を下げに行ったトップに対して、この担当者はボロクソにトップを面罵したという。「ちょっとここで待っておけ」と言い捨てて、この担当者はどこかへ立ち去り、やむを得ずトップはじっと、1時間も立ちっ放しで待ったという。1時間ほどしてこの担当者は現れて、「君、そこで何してる」と言い放った。それでもトップは怒った顔、そぶりをこれっぽっちも見せなかったという。

     トップの心は荷主第一で、決してケンカをしないで尽くし抜くのが自己の役割―――との認識があったのである。一時の激情に襲われてしまってはいけない。ここは、自らの会社と社員のために我慢する時、と思い定めていたわけである。トップのすごさはカリスマ性、共感性、自制力ということになる。

     A社のトップは特別な存在であろうか。活力のある物流企業にとっては、こうしたトップの存在が珍しいことではない。むしろ発展、成長する物流企業にとっては、こうしたトップの存在は不可欠と言ってもいいのではあるまいか。「こころの知能指数」が高いのである。「こころの知能指数」とは、「自分自身を動機づけ、挫折してもしぶとく頑張れる能力のことだ。自分の気分をうまく整えて、感情の乱れに思考力を阻害されない能力のことだ。他人に共感でき希望を維持できる能力」のことだ(「EQ―こころの知能指数」ダニエル・ゴールドマン著、講談社刊)。

                    (つづく)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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