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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(190)心のバトンタッチ〈事例A〉
2018年4月30日
〈自分を超えろ〉
「息子に任せていくにはまだまだ」と思う半面、心が揺れる。3か月のハードワークに耐え抜いて、燃えて張り切っている息子。実践で鍛えていく教育方針に誤りはない。苦労が人を育てていくのも本当だ。2か年の経験で、きっとたくましく育っていくことだろう。それまではじっと待つ。失敗しても、それがクスリとなる。
思うようにやらせてみよう。それで息子のハラを読み切り、「よし、いける。2か年よくがんばった」と評価できれば、後継のレールを明確にしていこう。
財産は、税金を納めれば相続できるが、経営者魂は、どうしたら伝えることができるのか。それは、自らの生き方という無言の姿勢と深い願いである。自らの生き方は五つのキーワード=経営理念に込められている。
息子への願いは「全力を尽くせ。自分を超える経営者になってほしい」ということである。A社長の思い、息子に対する思いは深い。以心伝心で息子にも伝わっている。
バトンタッチということは、心と心の結び付きのことでもある。決して金ではない。金のバトンタッチだけでなく、心のバトンタッチが後継体制の真髄である。
この記事へのコメント
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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