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  • ブログ・小山 雅敬

    第145回:無期転換申込権発生前の運送会社の対応策

    2018年12月4日New!!

     
     
     

    【質問】2018年4月以降、契約社員やパート社員が無期契約への転換を希望した場合、会社は無期契約に変更する義務が発生すると聞きました。弊社にも該当する社員がいるため、現在対応を検討しています。運送会社は、どのような対策をとれば良いのでしょうか?

     

     労働契約法18条に基づき、2013年4月1日以降に開始した有期労働契約が、同一の使用者との間で通算5年を超えて反復更新された場合、有期契約労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約に転換されることになります。2018年4月1日で丸5年を超えるため、4月以降、多数の対象者が発生する見込みです。運送会社は、乗務員を1年契約の契約社員として雇用しているケースが多く、また、物流センターで働く庫内作業員の多くはパート、アルバイトです。事務所で働く事務員にもパート契約の社員が多く存在しています。さらに、運送会社の乗務員は60歳の定年を過ぎても、嘱託社員として継続勤務しているケースが大半であり、これらの社員のうち長期勤務者は、ほとんどが無期転換申込権の対象になってきます。

     会社の対策としては、次のことを早急に行う必要があります。まず、定年後再雇用者に関しては、都道府県労働局長の認定を受けることで無期転換申込権が発生しないとする特例が設けられていますので、早急に申請を提出しておくことが重要です。現在、申請から認定までに時間がかかりますので、遅くとも1月中までに提出しておくべきでしょう。

     また、定年前の社員については、就業規則の整備が必要です。運送会社は就業規則の内容が未整備な会社が多く、特に有期契約労働者に対する就業規則(契約社員やパートタイマー、嘱託社員用の就業規則など)を整備している会社は少数です。無期転換申込権発生への対応策として、無期転換社員用の就業規則を別に作成する方法もありますが、そもそも有期契約社員の就業規則が整備されていない状態で、無期転換社員用だけを作成するのは適切とは言えません。やはり有期契約社員用の就業規則を整備し、無期転換用の条文を追加する方法が一般的でしょう。その際、無期転換社員について定年を定めることが最重要です。

     また、従来の労働条件と異なる「別段の定め」(例えば休職や勤務地・職種変更の追加など)を設けるか否かを検討する必要があります。従来、雇用契約書に明記されていなかった内容について、明確に記載しておくことが重要です。なお、後日のトラブルを回避するためにも、3月までに内容を周知しておくことが必要です。

     

    (コヤマ経営代表 中小企業診断士・日本物流学会会員・小山雅敬)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    小山 雅敬

    コヤマ経営
    昭和53年大阪大学経済学部卒業
    都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。
    平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。
    中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。

     
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