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ブログ・野口 誠一
第22回:倒産の原因ワースト10
2004年3月10日
現在、八起会の会員は約500人である。その大方は倒産者およびその予備軍と言っていいが、なかには好調な現役経営者や幹部社員も含まれている。
それは、私たちの失敗に学んで、転ばぬ先の杖にしようという姿勢からである。
事実、私たちは毎月「例会」を開いて失敗学を深め、それを適宜公表して経営学を裏から支えていると言っていい。今回から紹介する「倒産の原因ワースト10」もその成果の1つである。これは500人の倒産経験者にアンケート調査し、その結果をランキングしたものである。まずはそれを第10位から順番に列記してみよう。
第10位 ワンマン・反省心の欠如
第9位 計数管理の不足と勉強不足
第8位 決断力・実行力の欠如
第7位 公私混同と経営哲学の欠如
第6位 家庭不和・同族経営の弊害
第5位 新商品の欠如・技術開発の遅れ
第4位 業界情報の不足と環境変化への対応不備
第3位 事業目的・目標・計画性の欠如
第2位 社員教育の不備・欠如
第1位 経営者の高慢・経営能力の過信
以上である。
これは倒産経験者が自分の失敗を真摯に、見つめ直した結果であり、貴重なデータと言うべきであろう。世の経営者がこのランキングに思い当たるフシがあったり、あるいは複数の項目に当てはまるようなら、その会社は「倒産の恐れあり」ということになろう。実際にこの「ワースト10」を使って自己採点したり、社員や幹部に採点させたりしている経営者の例もある。まさに転ばぬ先の杖ならぬ「知恵」であろう。
次回からこのワースト10の各項目に言及するが、そこには倒産者にしかわからない真の「倒産原因」がある。参考にしていただければ幸いである。この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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