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  • ブログ・野口 誠一

    第44回:倒産者に共通する性格第10条・利益か還元か

    2004年5月18日

     
     
     

     倒産者に共通する性格の第10条は、「還元の心なし」である。
    私ども八起会の事務所には、「経営の目的は還元なり」と墨書された看板がかかっている。
    これは私の持論であり、わが会員の総意でもある。
     そもそも企業とは、提供する商品やサービスをもって、消費者の便益に資する社会の公器であろう。そして、その使命をまっとうするのが経営である。したがって、奉仕の精神や還元の心を持たない者は、企業経営に携わるべきではないとも言える。が、現実はどうもそうなっていないようである。社会貢献どころか、社会に害悪をタレ流し、国民を不安に陥れるような企業不祥事が後を絶たない。
     その背景には、前々回も指摘したように、行き過ぎた利益追求の風潮がある。大企業、中小企業にかかわらず、大方の経営者は口を揃えて「利益を追求するのが経営だ」と言う。が、私に言わせれば「そういう経営姿勢だから利益が上がらないのだ」とならざるを得ない。利益は、社会の便益に貢献した結果に対する評価であろう。とすれば、真っ先に追求すべきは、利益と言うよりも社会に資するという還元の心。


     こう言うと、決まって「儲けたら還元でも何でもしますよ」という答えが返ってくる。が、それは言い訳にしか過ぎない。経営の中に「還元の心」が根付いていない限り、いくら儲かったところで還元などするはずもない。現に、企業の7割は、還元どころか、最低の義務ともいうべき税金すら納めていないし、儲かっている大企業の脱税や所得隠しも後を絶たない。どうやら、衣食足りても礼節を知らないのがこの国の企業風土のようである。
     「余りあるを持って人を救わんとするは、ついに人を救う日なし」
     これは、一代で渋沢財閥を築いた渋沢栄一翁の言葉である。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    野口 誠一

    八起会 会長
    株式会社ノグチプランニング 代表取締役

    昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
    昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
    しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
    翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
    弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
    再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
    昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
    平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。

    電話番号:03-3835-9510(倒産110番)
    HP:http://yaoki.html.xdomain.jp/

     
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