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  • ブログ・野口 誠一

    第82回:倒産する人・しない人15か条 本業に忠実か否か

    2004年9月8日

     
     
     

     「倒産する人・しない人15か条」の第5条は、「本業に忠実か否か」である。
     八起会会員に「何が倒産の引き金になったか」をアンケートしたところ、「過剰投資」と「多角化の失敗」が郡を抜いてトップを占めた。投資も多角化も、大抵は経営が順調なときに行うのが常識だが、わが会員も例外ではなかった。が、そこに落とし穴があった。経営者は順調な時ほど倒産と隣り合わせと言っていい。それは、順調さが経営者から危機感を奪ってしまうからである。そのために、過信と見栄が鎌首をもたげ、投資は過剰に流れ多角化は本業から遠ざかっていく。
     私たちは定期的に失敗の体験発表を行い、互いに学び合っているが、過剰投資の例でいうと、本業の好調に惑わされ、新工場の投資だけにとどめておけばよいところを機械、設備の更新にまで手を広げたり、新社屋の建設だけにとどめておくべきところをついでに人員を増やしたりと、無理を重ねた結果、倒産に至っているケースが少なくない。一方、多角化の例では、さらに儲けたい新たに儲けたいという意識が強すぎ、本業やその周辺からかけ離れた業種へ、それも市場調査やマーケティングをろくに行わず進出して失敗し、その負担が本業の足をひっぱって倒産に至ったケースがほとんどである。


     本業から遠ざかるほど倒産に近づくことは、何も中小企業に限った話ではない。先のバブルのとき、多くの大企業が財テクの名のもとに株・土地投機に走り、バブルがはじけるやその損失を本業の黒字で埋めきれず、潰れたり身売りしたりというケースが枚挙にいとまなかった。何が本業かわからないまでに手を広げすぎたダイエーは、何度も金融機関の支援を受けながら、いまや沈没、解体寸前である。「本業に忠実か否か」は、経営の死命を制すると言っていい。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    野口 誠一

    八起会 会長
    株式会社ノグチプランニング 代表取締役

    昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
    昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
    しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
    翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
    弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
    再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
    昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
    平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。

    電話番号:03-3835-9510(倒産110番)
    HP:http://yaoki.html.xdomain.jp/

     
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