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ブログ・鈴木 邦成
第621回:努力と工夫が求められる2024年問題への荷主企業の対応
2024年8月23日
2024年問題の対策として、物流センターにおける検品・検収作業の効率化が求められています。
トラックドライバーの長時間の荷待ちを解消するためには荷主企業の努力と工夫が不可欠です。
これまでトラックドライバー側が行っていた荷積み、荷卸し、荷捌きを可能な限り、物流センター側が行う「荷役分離」を進めていくか、適正な荷役料金をトラック運送会社に支払う必要があるでしょう。
さらにいえば、トラックGメンの指導を受けるまえに、荷主企業が自ら、納品トラックの待ち時間をKPIとして意識し、その現状値を正確に把握し、そのうえで改善の目標値を設定して対策を立てていかなければならないでしょう。
バース予約システムなどのDXを導入し、入荷バースに監視カメラを設置して、日々の待機時間を把握していくことも重要です。大きな危機意識をもって、待ち時間の短縮に取り組まなければ、2024年問題の先に予想される2030年問題(2030年には現状の35%相当の荷物が運べなくなる恐れがある)で立ち往生してしまうことになるでしょう。
荷主企業が現状の課題をしっかりと把握し、荷役生産性を工夫し、必要に応じて作業者を増やしたり、DXを導入し、できるところから自動化を進めていくことが2024年対策としてより求められている視点であり、現状もっとも欠けている対応ともいえるのです。
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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