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  • ブログ・鈴木 邦成

    トコトンやさしい小売・流通の本

    2017年10月30日

     
     
     

    拙著『トコトンやさしい流通の本』(鈴木邦成著、日刊工業新聞社)が刊行されました。
    流通とは「モノをつくること」と「物を使うこと」をつなぐ経済活動のことです。工場などでつくられたモノを私たちがすぐに消費することはできません。
    工場などでつくられたモノは市場を経由して私たちの手元に届きます。専門的にいうと、生産活動と消費活動を結ぶ一連の諸活動を流通といっています。
    流通業は大きく、卸売業と小売業に分けることができますが、本書では近年、その重要性が大きく高まっている小売業の役割に焦点を合わせて、流通のしくみを理解できるように構成しました。
    もちろん、卸売業も流通プロセスで重要な役割を担っているので必要に応じて取り上げて解説しています。さらにいえば製造業などのモノをつくる側も「どのような流通ルートでモノを売っていくか」ということを念頭に商品を開発し、価格を設定していくから流通の「舞台設定」には欠かせない存在です。
    本書ではこうした流通の歴史、しくみ、理論、戦略、業界の動向などをわかりやすく解説していきます。
    第1章では流通の基本をわかりやすく紹介していきます。商人の出現により商品流通が始まりました。やがて問屋や商店、さらにはデパートやスーパーマーケットが登場し、現代的な流通システムが出来上がりました。それをふまえて、通活動の大枠と重要性、業界の規模などについて解説します。
    第2章では、小売業について、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどの業態別の解説を行います。
    第3章では小売業の出店戦略や店舗経営についてわかりやすく説明します。生産と消費を結ぶ流通活動においてその重要性がますます高まる小売業の立ち位置を解説します。
    第4章では、業界別、商品別の流通について説明します。たとえば、食品には食品の流通のしくみがあり、家電には家電の流通のしくみがあります。私たちの身近な商品がそれぞれどのような流通経路で流れて消費されていくかを見ていきます。
    第5章では、近年、注目度が高まっているネット通販について小売・流通の視点から解説します。ネット通販ビジネスの現状と課題、今後の方向性などを業界の動向をふまえて解説していきます。
    第6章では小売業の販売戦略について販売員やバイヤー(仕入れ担当者)の視点も交えながら紹介していきます。
    第7章では、これからの流通のあり方について解説します。情報化、グローバル化などの流れのなかで新しい流通ビジネスモデルが誕生する可能性も出てきています。
    なお、本書は2006年9月に発行された『トコトンやさしい流通の本』を大幅に加筆・修正し、内容に合わせてタイトルを変更した改訂版です。発売から10年以上が経ったことを受け、内容を大幅に入れ替え、小売・流通に関する最新の動きも網羅しました。もちろん、改訂前と同じように流通についてトコトンやさしく説明することを心がけました。専門的な予備知識がなくとも、小売・流通について正しく理解できるように努め、やさしくわかりやすく解説することを心がけました。
    本書を読むことで、小売・流通の基本知識が読者のみなさんに自然なかたちでプラスされることと思います。ご興味のある方へ一読をお勧めいたします。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    鈴木 邦成

    物流エコノミスト・日本大学教授
    国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
    欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
    国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

     
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