ＪＡＰＰＡ理事長の上西一美です。先日、ある運送会社様でのセミナーで、則竹崇智さんという方と講演をご一緒させて頂きました。則竹さんは、２０１６年１０月２６日に愛知県で発生した「ながらスマホ」による事故で、息子の敬太君を亡くされました。則竹さんは高校の先生をされており、交通事故防止活動の一環として講演活動もされています。

　私が則竹さんを初めて見たのは、テレビのニュースでの映像ですが、その時の言葉が、いまだに耳に残るぐらい印象的だったのでよく覚えておりました。その言葉は「子供は交通ルールを守るのに、３６歳の大人がなぜルールを守れないのか？　こんなに悔しいことはない」でした。

　ドライブレコーダーの映像を見ていると、本当に同じことを感じます。「なぜ当たり前のルールが守れないのか？」、また「交通ルールさえ守っていたら…」。あまりにもこう思う時が多いのです。

　運転者は交通ルールを守らなくても、交通事故という結果が出ないと、自分の運転を見つめ直すどころか、運転行動を変えることなどありません。その不安全な行動を繰り返していくうちに、やがて交通事故に遭い、そしてついには大きな事故になるということを自覚していないのです。

　今まで大丈夫だったから、少しぐらい大丈夫というその甘い気持ちは、今までは良かったかもしれません。しかし、それはこれから未来永劫、大丈夫ということはありえないのです。

　この「ながら運転」に関しても、今までスマホの画面を見ても大丈夫だった、１、２秒なら大丈夫という繰り返しが、確実に死亡事故に向かっていることを自覚すべきだと思いますし、今回の則竹さんの話を聴き、改めてそう確信しました。

　子供が守っている交通ルール、ぜひ、車という凶器を運転する大人こそが守るべきだと思います。則竹さんが出演されているＹｏｕＴｕｂｅは、こちらのＱＲコードから見られますので、ぜひ社員の方に共有して下さい。

【ＹｏｕＴｕｂｅで番組を始めました】
上西一美のドラレコ交通事故防止