皆さん、日本事故防止推進機構（ＪＡＰＰＡ）理事長の上西一美です。

相変わらず新型コロナウイルスの影響で、世の中は大変な時期ですが、いかがお過ごしでしょうか？

　今月のＪＡＰＰＡのＤＶＤ教材では、右折車と直進車の事故を取り上げました。

直進したトラックが右折でいきなり出てきた乗用車と接触し、横転するという大きな事故でした。

　幸いにも大きな怪我はなかったのですが、一歩間違えれば、危険な事故だったことは間違いありません。

　右折車と直進車の事故、いわゆる「右直事故」に関しては、非常に大きな事故になりやすく危険です。

その理由は、単純に、直進車が「青信号で、まさか右折して来ないだろう」という期待感があることで、減速しないまま交差点に進入するからと言われています。最悪の場合、昨年に滋賀県大津市で発生した幼稚園児を巻き込んだ大きな事故に発展してしまうのです。

　今回の事故ですが、実は直進車にも原因がありました。事故の直前に直進車は走行車線から追い越し車線に進路変更をしていました。

その際に指示器を出したのですが、その指示器を戻すタイミングが遅く、右折待ちをしていた相手車が、「トラックは直進ではなく右折する」という判断をしてしまったのです。

　指示器は、道路交通法第53条で、「その行為が終わるまでは出し続ける」という規則です。

しかし、その行為が終われば、すぐに戻さないといけません。指示器を戻し忘れる行為も、立派な道路交通法違反なのです。「合図制限違反」といい、反則点数１点、大型の場合の反則金は７０００円となっています。

　指示器は車同士のコミュニケーションを取る唯一のツールです。なので、正しい使い方をした運転を心掛けて下さい。

【ＹｏｕＴｕｂｅで番組を始めました】
上西一美のドラレコ交通事故防止