皆さんこんにちは、日本事故防止推進機構（ＪＡＰＰＡ）理事長の上西一美です。この時期と言えば、前回ご紹介した日没前後の歩行者との事故防止が重要ですが、もう一つ注意したい事故があります。それは、「二輪車」との事故です。

コロナ禍の中で非常に増えている２輪車の事故は、二輪車側の運転者が死亡する重大事故になる可能性が高くなります。死亡率が高い事故には特徴がありますが、最も多いのは、交差点での衝突事故（出会い頭事故）です。特に信号がない交差点での「出会い頭事故」は、車と二輪車の衝突事故の中で一番危険と言えます。

では、このような事故への対策はどうすべきでしょうか？　基本的に速度が上がれば上がるほど、死亡率が高くなりますので、速度を抑えることは当然必要となります。逆に言うと、信号がない交差点に進入する時は、加速は厳禁で、「減速しながら進入する」ことが鉄則なのです。

また、信号がない交差点は見通しが悪い場合が多く、道交法上の徐行義務がありますので、接近する車両や自転車が確認できない状況では、徐行を徹底して下さい。

さらに、重要なことがあります。私はセミナーの中では、「ブレーキを踏んだ状態（構えブレーキ）で進入して下さい」とお伝えしています。これは、アクセルからブレーキに踏みかえるわずかな時間（通常０.２秒と言われています）でもカットし、事故を防止する確率を上げて頂きたいからです。

このように、少しでも事故を防止できる確率を上げ、相手が死亡する確率を下げるのが運転者の役目と言えますので、皆さんの会社でも徹底して下さい。

◎関連リンク→　一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/