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    化研マテリアル「当日納品と1日3便配送を展開」

    2008年12月18日

     
     
     

     昭和46年設立の化研マテリアル(竹内修一社長、東京都港区)は防水材、シーリング材、バックアップ材など建築資材をメーンとする卸売商社。「初めは防水関係のバックアップ材だけの取り扱いだった。顧客から取り扱い幅を広げて、まとめて納品することを求められ、現在のように商社化した」と説明するのは、物流部管掌の杉山友英取締役。
     現在は全国に販売網を広げ、関東5か所、関西2か所の物流センターから全国各地に物流ネットワークを確立している。


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    杉山取締役(左)と坂本部長
     物流システムのポイントは「当日納品」と「1日3便配送」。都内15区では特急時のクイック便もあり、1日4便になることもあるという。また、「最近は建材などを事前準備しない、または少なめに仕入れるといった建築現場が増えている」とも話す。
     全国から午前9時半までに受けた注文は、本社の受注センターを介して各担当地域の物流センターに発送指示が出され、同10時には第1便が出発。午後2時には配送を完了する。同社は車両を自社持ちせず、すべて協力運送事業者に依頼、関東で59台、全国では70台の2t車で配送している。
     坂本尚也氏が物流部部長に就任したのは2年前。当日納品システムが防水建築業界の現場から評価を受けて着実に業容拡大した同社だが、便数の多いシステムのため物流コストは5%を上回る。
     「商品提供のシステムがどんなによくても、納品でミスをすれば評価されない。納品は最終仕上げの仕事。まずは誤出荷をなくすことと人材育成」と考えた坂本部長は就任時、全国62人の物流センターの全員と面談し意見も求めた。
     その反映の一つとして、メーカー担当者を講師に招いての商品勉強会を複数回開いた。講習会は物流センター同士の交流の場にもなっており、誤出荷防止策、効率向上のための他社見学なども活発に開催している。
     これらの活動や提案されたアイデアは月1回、「ロジスティクスニュースレター『明日に向かって走れ』」として各物流センターとメーカー、協力運送業者に発信。その結果、7月時は7センター合計で正出荷率99.874%となり、約51万点扱うなか誤出荷は0.126%に抑えることができたという。
     さらに、商品の在庫数も繁忙期を予測して調節し、年間約8000万円の削減に成功。「営業の仕上げは納品時。顧客はドライバーの態度も見ている。気持ちよく質の高い配送をしてもらうため、原油高に関しては7月に当社から4.5%の運賃アップを申し出た」という。
     「物流は正出荷して当たり前とされ、採点は減点法になりがち。正出荷率に意識を持っていくことが大事」と語る坂本部長。「自分は何ができるか」を一人ひとりが考え、「改善活動止むなし」と継続をモットーに、今後も効率化向上を目指す。また環境問題として「CO2削減にも取り組んでいきたい」と話している。(小澤裕)

     
     
     
     
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