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    「コケ」による屋上緑化を推進 モスワールド

    2009年1月28日

     
     
     

     物流センターなどの建物内部への断熱効果による省エネルギー効果と、それに伴う冷暖房費などの削減、ヒートアイランド化の抑制など、さまざまな角度から脚光を浴びている「屋上緑化」。
     一般的には芝やセダムの活用が知られているが、「コケ(苔)」による屋上緑化を推進する企業がある。モスワールド(東京都中央区)の古暮宏社長に話を聞いた。


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    説明をする古暮社長
     同社長は、コケによる緑化の利点として「初期投資額・ランニングコストの低減」「軽量」「維持管理が簡単」の3点を挙げる。「コケは他の植物と違って根っこがなく、物体全体で雨や大気から栄養を取り込む」(同社長)ため、生育のために土は不要。また、水を与えるための水利設備も必要なく、初期投資の費用を大幅に抑えることができる上、耐荷重の条件もクリアできる(重量は1平方mあたり五kg)。
     「自然の環境だけで育つ」というコケの特性は、設置後の維持管理も楽にしてくれる。水やりが不要なだけでなく、「肥料も刈り込み作業もいらない」(同)。コケには、乾燥すると休眠状態になり、水分を得ると復活するという特徴があり、「真夏の日照りが1か月続いたとしても、枯れることはない。長寿命で何十年、何百年と生き続ける」という。
     生育したコケが固定されている「ニュー・モスインティー・グロウ」は500mm×1000mmで1枚6400円。マットに種をまいた状態の「ニュー・モスインティー」は同5400円。施工も簡単で、いずれもマット状になっているものを、裏面に接着剤を塗布して固定していくだけ。
     他の屋上緑化と同様に、断熱効果で夏には室内の温度上昇を抑制し、冬は暖気が外に出るのを防ぐ。また、建築物を保護する役割も果たす。
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     この効果を最大限に生かせるのが、倉庫・物流センターに多く用いられている金属製の「セッパン屋根」。同社ではセッパン屋根向け・大規模案件に応じた「セッパン屋根メッシュパネルシステム」も提供しており、数千平方㍍規模の施設に対応している。
     また、最近増えているのが「工場立地法」や、各自治体の条例にある「緑化義務」への対応ニーズだという。「屋根で緑地面積を確保できれば、その用地を他の設備に有効活用できる。中でもコケは、コストメリットやメンテナンス不要といった点で評価されている」(同)。今後は、省エネ対策としてもさらなる普及を目指すという。
     事業を開始して7年。工場やショッピングセンター、運送会社、自治体庁舎など、施工実績は着実に増えている。千葉と山形で、約3万平方mにわたって同事業向けにコケを育成しているという。
     同社のHPは、http://www2.big.or.jp/~moscatch/

     
     
     
     
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