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    シーエックスカーゴ「4大物流センター稼働で事業拡大へ」

    2009年4月9日

     
     
     

     シーエックスカーゴ(伊藤隆志社長、埼玉県桶川市)は09年度から10年度にかけて千葉県、佐賀県、広島県に1万─2万坪規模の大型物流センターを4か所稼働させる。
     これら4拠点は各地の生協事業連合の物流共同化を支援するためのもので、同社にとって設立以来、最大のプロジェクトとなる。これに伴い同社は事業規模を短期間に拡大する。


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    伊藤社長
     同社は日本生活協同組合連合会の物流子会社。伊藤社長が91年にコープエクスプレス東日本を立ち上げ、95年にシーエックスカーゴを設立。全国で生協物流の受け皿として事業を展開。07年度の売上高は約253億円(前年比10%増)、08年度は約272億円(同8%増)の見込みで、堅調な成長を続けている。
     同社は現在、09年度上期から始まる4か所の大型物流拠点の稼働準備に注力。09年6月に千葉県印西市に要冷集品センター(約7000坪)の稼働を皮切りに、10年2月に佐賀県鳥栖市に要冷集品センター(約1万坪)、同3月に広島県尾道市にドライ集品センター(約1万坪)、同7月に千葉県野田市にドライ集品センター(約1万8000坪)を立ち上げる予定だ。
     1年余りで大型物流センターを立て続けに稼働させるのは大きなチャレンジとなる。これに伴い現在、パートを含め4000人を超える従業員が10年度には7000人規模にまで膨らみ、売上高は既存事業の伸張も併せて、350億円程度まで増加する見通し。
     ただ、4センターの立ち上げを決めたのは、リーマンショックから始まる大不況の前だったため、「結果的に用地や建築資材が高い時期の投資となり、また物流量が増える前提の計画が逆に消費の落ち込みが見込まれることになり、リスクはある」と説明。
     しかし、伊藤社長は「利益を出せる時期がずれ込むかもしれないが、予定の変更はない。重要な物流インフラなので、うまく活用することで将来の宝物になる。この準備に集中しているため、当面はほかの新規案件を手掛ける余裕がないほどで、これらを完璧に稼働させて成功させることが最大の仕事」と述べる。 最も重要なのは「人員の適正配置をきっちり行い、従業員一人当たりの生産性を向上させること」。現場の業務改善活動を全社的に進めており、優秀事例は「カーゴカップ発表会」に出場、表彰の対象としている。「パートでも生産性といった指標を意識するようになり、収益に与える影響も大きい」とする。
     また、速やかな稼働ができるよう昨年から「準備室」を設置。センター長に就任予定の人材を配置し、それぞれが施設の設計から事業計画、雇用や労務体制などの整理・検討を進めている。雇用政策として9月から新たに「地域限定の社員制度」を導入する予定だ。
     今後の見通しとして、「第5次中期経営計画(10─12年度)中には利益を出せる体制にしたい」とし、4センターの稼働により現在、約九割にのぼる生協物流の売上比率は更に高まることになるが、「将来的には生協物流の比率を半分程度にまで持っていき、外販で得た力を生協に還元する方向を考えている」とする。(玉島雅基)

     
     
     
     
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