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    サネット エコドラや丁寧な荷扱いで物流品質向上を追求

    2009年3月18日

     
     
     

     サネット(山口恭平社長、神奈川県海老名市)は安全と環境に対応したロジスティクス事業を確立してきた。
     医薬品、食品、精密機器などの物流を扱い、「物流は販売支援」と考える山口社長は、01年の就任から一貫して物流品質の向上を追求。05年にはGマークを取得したが、こうした認証取得も「通過点に過ぎない」と、品質向上の徹底と継続に注力する。


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    山口社長
     具体的な安全と環境対策がエコドライブで、5、6人の小集団制による目標設定と燃費把握をしている。チームミーティング、リーダーミーティングなどのほか、リーダーはエコドライブ講習を受講し、各班のドライバーに定期的な横乗り指導を実施。エコドライブの徹底で事故は減少した。
     荷扱いにも細心の注意を払っている。特に医薬品物流はレベルの高い輸送管理が求められるが、同社の丁寧な荷扱いは荷主からの評価も高い。「そこまでしなくていいよ」と、荷主から言われることもあるという。
     積み込みや届け先の現場で、同社のドライバーの姿勢を見たことがきっかけとなって新規契約を結んだ荷主も多い。山口社長は「ドライバーも社長も、『品質』という商品なんだ」と強調し、「社員は誇り」と心から信頼している。
     エコドライブ教育に取り組む一方、GPSや広域無線、デジタコなどの機器も導入。デジタコは導入までに3年間かけて議論を重ねた。「デジタコを入れたから燃費が良くなった、とはしたくない。我々は機械に使われているわけではない」と、あくまで機器はわき役でドライバーが主役と言い切る。
     デジタコで数値データを把握するようになってから、2t車だけが大きく数値が向上した。逆にとらえれば、導入前までエコドライブができていなかったことになる。原因を探ると、2t車は日配品を運んでいるため、ミーティングにあまり参加できていなかった。以後、個別のミーティングを設置して改善している。
     同社は、時間単価で料金を考えているのも特徴。「荷主の都合で積み込みの待ち時間などがオーバーした場合は、時間超過分を追加料金として請求している」と同社長。追加料金が出るため、荷主側でも真剣な物流改善が行われるようになった。
     昨年度の自社テーマを「自立・自尊・変革(変えるべくは変える)」とした山口社長。「時代は変わってきていることを知らなければならない」とする。「これからも環境保全を追求していく」と現在、来年度のテーマを考案中だ。(千葉由之記者)

     
     
     
     
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