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運送会社
白色LED照明を導入、環境保全と作業性向上を実現
2009年4月9日
白色LED照明は、省エネだけでなく低温にも強い特性を持つことから、冷凍・冷蔵倉庫に最適と注目を集めている。
神戸市西区の岸本冷蔵(岸本泰浩社長)はこのほど、既存の一部倉庫と6月にオープンさせる第7倉庫に、白色LED照明を導入。CO2や電力量の削減と作業性や労働環境の向上につなげた。「地域社会に貢献する」を経営理念に掲げる同社は、CO2の排出量削減を通じて環境保全活動に取り組んでいる。
同社は主に冷凍・冷蔵食品の保管業務を展開。冷凍・冷蔵倉庫にはこれまで白熱球を使用していた。岸本社長は「CO2削減量では年間約7tのCO2削減が図れる。これはLED照明だけで換算した数字だが、白熱球の場合は熱を放出することで冷凍機自体に負担があり、その負担減も考えると数十tのCO2削減を見込む」と説明する。
また、「白熱球より倉庫内が明るく、ラベルの確認作業や出荷・保管管理が容易になり、労災防止にもつながる」と強調。「照度計の数字だけでは明るさが暗いと思っていたが、実際に見てみると本当に現場が明るくなった」と効果に驚きを見せる。
従来の白熱球照明の倉庫
LED照明を導入した倉庫
同社は環境保全の一環として、冷凍機で使用するガスをフロンガスからアンモニアガスに変更。毎年8月を省エネ月間とするなど、様々な省エネに取り組んでいる。岸本社長は「近隣にご迷惑を掛けないようトラックの騒音にも配慮し、アイドリングストップも呼び掛けている」という徹底ぶりだ。
内陸部という立地条件にある同社の冷凍・冷蔵倉庫だが、「冷凍倉庫というと港近くをイメージされる方が多いが、阪神大震災以降は消費者に近い内陸部でのニーズが求められてきている。細かな注文にいち早く対応できる利便性や柔軟性から、町中の冷蔵庫として活用されている」と岸本社長は話す。冷凍・冷蔵という考えを180度変えた、専用技術を生かした解凍サービスにも着手している。
岸本社長は「LED照明は助成金を活用して3月末に導入したが、省エネだけではなく作業性の向上につながったのは大きな成果と言える。目には見えない取り組みだが、近隣に迷惑をかけないよう、出来る限りCO2を削減していきたい」と語る。(山田克明記者)
岸本社長 -
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