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    全ト協「Gマーク制度」 業界内外に拡大

    2009年9月24日

     
     
     

     重大事故が頻発したことを契機に、社会的規制が強化されてきたトラック業界。飲酒運転や過労運転の撲滅、社保未加入への対応など、コンプライアンスの徹底が求められている。以前なら「改善するよう努力する」という姿勢で事足りていたものが、「改善しなければいけない」と、あいまいな取り組みでは許されなくなった。「守れないものは守れない」との開き直りは、もはや市場からの撤退を余儀なくされる時代になりつつある。こうした中、「法令順守に取り組んでいる」「事故防止に取り組んでいる」という自社の取り組みをPRする仕組みが注目を浴びてきた。安全性優良事業所認定制度(Gマーク)だ。


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     Gマーク制度は利用者側が、より安全性の高い事業者を選びやすくするための環境整備を図る目的で、全国貨物自動車運送適正化事業実施機関である全日本トラック協会が平成15年7月にスタートさせた。
     監督官庁である国土交通省の協力で、業界主導の試みは業界内で注目を集めた。初年度は2030事業所が認定を受けたが、まだまだ様子見の状況であった。
     しかし、悪質違反の罰則強化や監査体制の強化など、社会的規制が強化される中で、同制度への関心が高まってきた。スタートの翌年には認定事業所数は4632事業所となり、平成17年度には6669事業所、同18年度には8205事業所、同19年度には、9712事業所と、認定事業所は毎年増え、確実に広がりを見せてきた。平成20年度は1万1276事業所と、ついに1万事業所を超えた。全事業所の12.9%と1割を超える事業所がGマークを取得するという状況になっている。
     一方、コンプライアンスの徹底は利用する側の荷主にも求められており、そのため荷主側も法令順守の事業者を選択する傾向が強まってきた。
     Gマークが業界内に浸透する中で、荷主も同制度を注目するようになり、仕事を任せる条件にGマーク取得を課す荷主も現れはじめた。
     事業者側もGマークを積極的に自社のPRの材料に使うところもあり、営業につながるケースも出ている。国土交通省もGマーク制度を後押ししており、同制度は業界内外にさらなる広がりを見せている。
     今年度は新規、更新を含めて4500事業所が申請しており、今年12月に開かれる委員会で審査される。そのうち、条件を満たした事業所が正式に認定される。業界主導で始まった初の試みは、業界の公平な市場の構築、地位向上に大きな役割を果たすようになってきている。

     
     
     
     
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