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    エムシーエス 「前を向くしかない」再出発する被災者

    2011年7月22日

     
     
     

    【奈良】香芝市の運送会社エムシーエス(松田眞吾社長)では、東日本大震災の被災者を支援するためドライバー職の採用を積極的に行っているが、同社の求人に対して福島県の61歳の男性が応募し、5月9日から同社で4tトラックの運転者として働いている。遠く離れた関西の地で再起を図る決断をし、家族とは離れ離れの生活を送っている。
     ドライバーの國分悟さんは福島県双葉郡浪江町で生まれ、育ちも同町。先祖から受け継がれてきた雑貨・食料品店を経営してきたが、3月11日の大地震で、生活は一変した。
     福島原発の放射能汚染で避難勧告が発令され、地震直後から町民は避難を始めたが、國分さんは生活物資を求めて店に殺到する町民に対応。食料品などが底を突く13日まで営業を続け、その後、家族と避難。福島県二本松市の学校体育館や福島市内の温泉旅館で避難生活を送っていた。


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     今後の生活など精神的な不安を抱え生活してきたが、震災から1か月程経ったころ、「このままくすぶっていてはダメだ。新たなスタートを切らなければ」と新たに働く場所を探し始めた。福島市のハローワークでは被災者専用の求人枠が設けられており、全国から800件ほどの求人があったという。
     國分さんは店を経営していたときに大型免許を取得し、送迎用のマイクロバスを運転していたことから、トラックの運転には関心があり、運送会社を中心に求職活動を行っていた。
     福島から近い就職先を中心に探していたが、条件などが折り合わず、そこで地域を広げて探していたところ、「電話口で社長さんが一番親身になって対応してくれた」ことからエムシーエスに応募することを決意。
     同社は3月28日から被災者専用求人の登録を行っていたが、松田社長は「被災された方のことを考えると、条件は二の次。問い合わせがあったら受け入れる覚悟だった」と話している。
     國分さんは5月2日に同社を訪れ、住宅を確保する手続きを取った後、いったん福島へ帰り、6日に再訪。9日から同社の4tトラックでルート配送の仕事に就いている。現在、桜井市の県営住宅で生活しており、家賃は1年間県が負担し、NPO法人と日本赤十字社が生活物資を無償で提供している。
     國分さんは毎日、新聞で浪江町の放射能測定値を欠かさず見ているという。また、家族とは毎日連絡を取り合っている。「戻りたいのは山々だが、土壌汚染があり、当分の間は戻れないと考えている。落ち着いたら福島へ戻りたい」と涙ながらに話す。一方で、「なってしまったものは仕方がない。とにかくやっていくしかない。前を向くしかない」と気持ちを切り替えていた。
    ◎関連リンク→ 株式会社エムシーエス

     
     
     
     
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