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運送会社
丸吉運輸機工 提案営業を積極展開、社長ブログも好評
2011年9月16日
【北海道】鉄を中心に長尺・重量物の輸送を手掛ける丸吉運輸機工(吉谷隆昭社長、北広島市)は4月から「営業開発室」を新設し、新規顧客に対する提案営業を積極的に展開している。
これまで約2年間、吉谷社長がリーダーとなり有志を募って営業プロジェクトを推進してきたが、提案営業のノウハウ蓄積の手応えをつかんだことから、営業に特化した専門部署として設置を決め、4人を配置、営業体制を強化した。
吉谷社長は「お客様との付き合いを深める営業だけではなく、『何に対して困っているのか』『どんな不満を持っているのか』といったことを探り、対応・解決策を提示する『本来の営業』の力を高めたかった。そのために提案営業部隊を設置した」と説明する。
同社は元々、従業員の3分の1近い約20人が管理・営業などの間接部門に所属している。運送会社としてはかなり割合が高いが、同社長は「これが強み」と考えている。
今年度、各拠点に分散していた間接部門の人員を本社事務所に集約させ、情報の集中・共有と一体感の醸成を図った。同社長のデスクも同じフロアに移動。「非生産部門の人材の厚みを、生産部門にうまくまわしていくことが出来れば、他社との差異化につながる」としており、昨年度、エコドライブコンテストで最優秀賞を獲得したことも追い風となり、新規の引き合いや受注の実績が増加している。
「特に苫小牧を拠点にした倉庫とフェリーをからめた輸送・保管の提案が好評を得ている。エコドラコンテストの実績がなければ声をかけてもらえなかった案件もある」と手応えをつかんでいる。
このほか、吉谷社長が4月から毎日更新を続け、自身のプライベートから会社の方向性・取り組みなどについて記しているブログでも営業面の効果が出ている。現在、名刺にも「鉄人ブログ毎日更新中」と明記しており、新規営業の場でも「ブログを楽しみに見ています」といったことから話が弾むこともあるという。中にはブログを見て「このような取り組みをしている会社なら安心」と先方からコンタクトを求めてくるケースもあった。
同社は今後、輸送だけではなく、物流診断、入出荷、在庫管理まで含めた「鉄の3PL」を極めたい考えだ。現在行っている苫小牧の業務を一つのモデルとし、「鉄人エコロジシステム」と名付けた独自の3PLの体系化とブランド化を目指す。将来的にはノンアセットでの展開も視野に入れている。
同社長は「鉄のマーケットをどこまで掘り下げることが出来るかが勝負になる。エリアや商品カテゴリーごとの特性、物流のシェア、今後の動向など鉄の業界をとことん調べて、『アイアンマップ(鉄の地図)』を作成していきたい。鉄を知り尽くしたプロフェッショナル集団としての展開を目指す」と今後の目標を述べている。 -
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