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運送会社
TAPAアジア日本支部 トラックセキュリティ認証を来年スタート
2011年11月10日
一般社団法人TAPAアジア日本支部は、倉庫・保管を対象とした「TAPA─FSR(貨物セキュリティ要求事項)」に加え、来年度から「TAPA─TSR(トラック輸送セキュリティ要求事項)」の認証を開始する。
欧州では電子機器などハイテク商品の盗難が倉庫保管中に比べ輸送中に多発していることから、車両のセキュリティ強化が不可欠となり、その対策として同基準の達成が求められているという。同支部の浅生成彦代表理事に話を聞いた。
TSR認証とは
「荷主と輸送会社間で結ばれる契約で、車両のセキュリティ対策に加え、輸送ルートなどの詳細なデータの提出が要求される」
要求事項のポイントは
「トラックボデーの安全性の確保やイモビライザなどのセキュリティ機器・装置の使用が求められる」
具体的には
「堅牢な荷室や幌(遮蔽幕)を強化した車両の使用、荷室の全てのドアにはセキュリティの高い鍵を使用するなど。また、輸送全行程のモニター監視や盗難・強盗に対するドライバーのトレーニングなども義務付けられている」
TSR対応製品の例は
「セキュリティの高いドア鍵の使用では、背面自動ドア(いそのボデー製=写真)のような積み下ろし時間の短縮と堅牢性を両立させたものなどが基準に達している」
なぜ、いま必要なのか
「国際物流の取扱高と機能は、東南アジアやアセアン各国に奪われつつある。ハブ基地としてセキュリティの確保は必須条件で、海外の荷主はTAPA基準の導入を求めている。日本の安全神話は世界では通用せず、信頼もされない。AEOなどの相互承認の基本は、セキュリティの考え方の統一にある」
荷主のメリットは
「盗難被害の削減に加え、消費者の信用失墜やマーケット喪失を防御でき、世界的に統一されたセキュリティ水準を獲得・維持できる。冷凍ギョーザ事件が露呈したように、製造工程だけではなく輸送中の盗難や差し替えリスクも増加しており、特に人体に直接影響がある食品・医薬品など社会的インパクトが大きい市場からの要求は厳しい」
認証費用は
「1施設あたり50万─70万円程度。要求事項を満たしていない施設や車両では、設備・機器の費用が別途必要となる。詳しくは支部へ相談してほしい」
◎関連リンク→ 株式会社いそのボデー -
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