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    三協運輸 「鈴」で庫内事故防止

    2012年8月17日

     
     
     

     三協運輸(東京都品川区)は、倉庫内での事故防止のために、鈴を効果的に活用している。「1個数百円程度」という安価な導入コストにも関わらず効果は絶大で、現場での無事故・無災害の連続日数は1000日を超え、南雲謙太郎社長(写真右)は「1500日をめざす」と意気込む。
     市川営業所(千葉県船橋市)の山田和明所長は、「フォークリフトと作業者の交通整理が難しく、安全を確保するのに何か良い方法はないか考えていた」と振り返る。


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     事故の要因と言われるのが、倉庫内の至るところにできる「死角」。フォークリフトのオペレーター同士はクラクションを鳴らせばお互いに気付くことができるが、台車を押す作業者は周囲に存在を知らせることが難しい。この対策として現場から挙がってきたのが「音で作業者の存在を認識できれば良いのではないか」という意見だった。
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     山登りなどで熊避けとして活用されるカウベルを作業者が腰に付けたところ非常に好評で、現在では倉庫のあちこちで鈴の音が響いている。
     同社は昭和27年設立の老舗企業。南雲社長は「この歴史が当社の売りのひとつ」とし、「紡いできた歴史を切らすことのないよう、時代の変化にしっかり対応していきたい」と話す。
     運送業界に足を踏み入れる前は、マスコミやビジネス誌の飛び込み営業など異業種で経験を積んでいたという同社長。「自社の媒体を読んでいるうちに、経営に興味が出てきた」ことから、家業を継ぐことを決意。
     社長就任後は、「リーマン・ショックなど困難も多かったが、従業員とともに乗り越えてきた。畑違いの業界にいたので、『物流って何だろう』というところから入っている。だからこそ、従業員の意見をできるだけ吸い上げようと心がけている」と話す。先日も、キッチン用の計量器を部品詰めの現場で使うというアイデアを採用。鈴もそうだが、「社員の自由な発想を大事にしたい」という考えだ。
     「時代の変化に対応したい」という宣言通り、フォークリフトの免許を持たない高齢者や女性も積極的に採用するなど、様々な取り組みに着手している。倉庫にはシステム会社と共同設計した独自の検品システムを導入し、「誤出荷は年に1回あるかないか」というところまで品質を高め、荷主からも高く評価されているという。
    ◎関連リンク→ 三協運輸株式会社

     
     
     
     
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