-
運送会社
ラクトン 菅生社長 「接着業」を生業に、東北の外食物流に特化
2022年10月25日
自身を「外食業界の接着業」と称するのは、ラクトン(仙台市宮城野区)の菅生隆社長。
同社は外食業界の荷主と運送会社をつなぐ役割を果たしている。
昭和50年に菅生社長の祖父が立ち上げたという同社だが、スタートは石巻市でカー用品やペット用品を販売する用品店でスタートした。
平成元年に父親が後を継ぐと、トラックを保有し、運送会社として再スタートを切る。同社長自身は小さい頃から地元でサッカーに打ち込んでいたことから、スポーツトレーナーや鍼灸師を目指していたという。しかし、「自分の適性が合っていない」と判断し、見切りをつけると、父親の会社を手伝うようになる。
11年前に父親の跡を継ぎ、社長に就任すると、ある決断をする。運送会社からの脱皮である。
当時外食の輸送を手掛けていた同社だが、同業他社との競争も激しく、無駄な配送も多く経験していたという。「わざわざ同業同士で競争しなくてもいいのではないか、もっと協力して効率のいい配送ができるのではないか」と常に疑問を持っていたという同社長は、トラックを捨て、自ら荷主と運送事業者の間に入り、共同配送の仕組みづくりに専念する。
同社長は、「荷主と運送事業者がお互いに無駄をなくし、ウィンウィンの関係ができればいいのではないか」と考えていたという。
それ以来、荷主と運送事業者を結びつける接着剤の役割を担うことに専念している。
扱う荷物は外食がほとんどという同社。「東北の外食はすべて任せてもらえるよう取り組んでいる」と同社長は自信を見せる。3温度帯の倉庫を展開するエス・アイ・ロジ(大友聡社長、仙台市泉区)とも提携し、共同配送の拠点として同社の倉庫を活用している。
東北6県で2社ずつ計12社の運送事業者と協力関係を築いている。一方、荷主は、大手外食チェーンをはじめ、商社や問屋、そして大手物流会社とも手を組んでいる。
仙台を起点に全国配送も手掛けるという同社だが、やはり地元東北が主戦場でもある。それだけに、「東北の外食ならうちに任せたい。そう言ってもらえるように、今後もサービスを提供していきたい」と、東北における外食物流の拡充を図っていく考えだ。
◎関連リンク→ 株式会社ラクトン
関連記事
-
-
-
-
「運送会社」の 月別記事一覧
-
「運送会社」の新着記事
-
物流メルマガ