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運送会社
茨城乳配 40歳以上のドライバー対象に「脳ドック検査制度」
2022年12月6日
食品専門の配送を手掛ける茨城乳配(茨城県水戸市)は、40歳以上のドライバーを対象に「脳ドック検査制度」を導入した。吉川国之社長は、「運転中に脳疾患の症状が現れると意識を失い、重大事故につながってしまう。危険を排除するとともに、従業員の安全・健康を守り、その家族への安心感も提供したい」と語る。
同制度では、健康診断とは別に、年齢の高い順に各営業所から5人ずつ脳ドックを受ける。「おおよそ4―5年でローテーションがまわり、40歳以上のドライバーはその間隔で検査を受けることになる」
同社長は、「以前から取り組みたいと考え検討を重ねてきた。健康診断では胸まわりの検査はよく行われるが、脳は未実施で、ト協の助成金があることなどからも導入を決めた」と説明。「運送会社として費用負担を怖がっていたらダメだと考えた。運転中の事故はもとより、体調不良でドライバーが交代するだけでもコストはかかるのだから」
「脳ドック制度の導入は検査することが目的ではない」と強調する同社長。「健康に関する問題を早期に発見し、安心してもらうことが一番の目的」とし、「点呼して送り出した仲間が帰ってこないという事態は社員全員が悲しむ。加害者になればなおさら。そのようなことが避けられるのなら、投じるべき費用」と固い決意を滲ませる。
同社では、ドライバーの家族へのケアも重視。「定期的に『家族通信』を発行し、健康や安全に関するニュースを届けている。健康面はプライベートな部分でもあるが、当社では切り分けることなく、会社の責務として取り組んでいる」
また、健康に関するキャンペーンも積極的に実施。「禁煙キャンペーンでは、禁煙外来受診の補助や禁煙に成功すると報奨するなど、あらゆる面でサポートしている。メタボキャンペーンなども開催予定」と微笑む。さらに、腰痛対策としてサポーターを貸与する取り組みもテスト中だ。
「ドライバーの平均年齢も上昇しており、健康や安全に対して、会社としてできることを積極的に取り組んでいきたい」と話す吉川社長。「健康で安心して長く働ける環境を提供できれば」と語った。◎関連リンク→ 茨城乳配株式会社
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