-
運送会社
食品物流の河野 ユニフォームは社員の「着たい」を形に
2025年7月29日
【広島】中国地方を中心に食品物流のネットワークを持つ河野(河野幹章社長=写真中央、広島市安佐北区)がユニフォームを大幅にリニューアルして2年が経つ。従業員の意見を形にし、創業63年となる同社の堅実なイメージを強固にするのに一役買っている。
刷新は2022年の創業60年に合わせたプロジェクトとして前年に始動。リーダーの大平寛通・第1事業本部長は「当社らしく、作業性が良く、統一感があるものを目指した」と振り返る。河野社長は着心地と機能性を重視していたが、「それを一方的に押し付けず、同チームや従業員主体でやってほしいと伝えた」という。
.jpg)
リニューアルにあたり、各拠点で現行(当時)の制服で改良が必要な点を聞くと「動きやすさと通気性に問題があるとわかった」(大平本部長)。これに吸汗速乾性や夏用パンツの導入の要素を加え、メーカー3社に試作品の製作を依頼。検討を重ねた結果、ミドリ安全の製品を採用した。
ブルゾン、ジャンパー、パンツ、ポロシャツ(半袖、長袖)、帽子を製作。ロゴマークをデザインに織り込み、高級感がある黒地にファスナーやボタンホールのステッチにはさりげなく赤を効かせ、両肩と脇にはグレーを配色した。
反射材を付けた胸ポケットは、中身の落下を防ぐフラップを。ポロシャツはボタンダウンで動きやすさと「きちんと感」が両立。カーゴタイプのパンツの大きな特徴は、スナップボタンで裾丈を3段階に調節できる点で、大平本部長は「裁縫をしない人も簡単に調節できる」。
刷新から1年後に従業員にアンケートを取ると、こだわった着心地は全アイテムで「良い」との評価が多数。一方、細部の改良を求める声もあり、これにすぐに着手した。
胸ポケットのフラップをボタンからマジックテープにしたほか、ポケットや袖口のサイズを変更した。「実際に着て作業してみないとわからないことだった」(橋本伸介総務部長)。なお、誠実さと高級感があるデザインは社内外で好評で、「売ってほしいという顧客もいるほど」(大平本部長)。
河野社長は、「夏場も汗でべた付かなくなり、作業時の不快感が減った」と評価。「実際に着る人の声が形になった制服。愛着を持ってもらえたらうれしい」と笑顔で話す。
インスタで魅力発信 飾らなさにこだわる
また、同社は6月からインスタグラムで社内外に情報発信を始めた。企画から撮影、編集を一手に手掛ける広報担当の藤田絵里奈氏は、「飾らないことがこだわり。現場の『そのまま』を大切に投稿したい」と話す。
最長90秒の動画が投稿できるリールを中心に、各拠点の特徴や日々の業務を発信。健康経営の一環で簡単にできるストレッチ動画も公開する。なかでも特に同社らしさが伝わるのが河野社長の紹介だ。導入編ではプロフィールとメッセージを簡潔に投稿。続く一問一答では経営の信条ややりがい、大学時代の思い出や「朝目覚めたときに思うこと」など、社長の人となりがわずかな時間で端的に伝わる内容だ。

藤田氏は「SNSごとに特徴やユーザーが違うのでターゲット別に使い分けたい。求人の場面で興味を持ってもらい面接、採用の橋渡し的な存在になることが目標」だという。広報担当としてはまだまだと謙遜するが、「いまは誰でも情報を発信、収集しやすい半面、埋もれがちになる。SNSだけではなく実際に体感したいと思ってもらえるよう投稿していきたい」と話す。
◎関連リンク→ 株式会社河野
関連記事
-
-
-
-
「運送会社」の 月別記事一覧
-
「運送会社」の新着記事
-
物流メルマガ










