-
運送会社
芝田運輸 引越受注が右上り、若年の受け入れ体制も
2020年2月7日
【岡山】「人材を集めるという面でもそうだけれど、同業他社とかぶらないように…というのが根底にある」と芝田政典氏(芝田運輸専務、岡山市南区)。同社も従来、大型トラックによる長距離輸送を手掛けてきたが、今後はそうした業務を減らす一方、「若年者を普通に受け入れられるような(運転免許の)仕事にシフトしていきたいと思う」と話す。
約50台のトラックで手掛けるのはハトのマーク(岡山南部センター)の引越部門が4割と、残りの6割は建材が中心の一般貨物。「いまは引っ越しの仕事がすごい勢いで伸びている。月ごとに変動はあるものの、多いときには以前の1.5倍ほどになるケースもある」という。近年は大手事業者が引越部門から撤退、また特殊な作業をともなう分野に絞り込むなど勢力図が変化しているようで、「その辺りの事情が受注増の背景にあるかもしれない」と見る。
人手不足はトラック運送に共通する最大の懸念だが、引っ越しのジャンルでも自社拠点のない地域で同業の仲間に協力を求める例が増えているという。一般貨物の事業所と違い、かねて「作業のアルバイトからドライバーに移る若者も多い」と人材確保の面で優位性があった引っ越し。「うちも同スタイルを採ってきたが、最近は状況が変化。バイトを経て、そのまま引越部門のスタッフでいたいという要望が目立つ」と明かす。手間が掛かり、力作業も多い大変な仕事だが、そうしたニーズの裏側には「休みは不規則だが昼間に働き、夜は自宅でプライベートの時間を持てる」という引越部門の魅力があるようだ。
この先に向けて「引っ越しから派生するサービスも意識している」という。その一つが不用品の対応。海外の国々が引き取ってくれていた時代は変わり、それにともなって国内での処分コストが上昇。引っ越しの受注増と比例して不用品も増えるが、「それらを扱うリサイクル事業の必要性も感じる」と話す。
一方、これまで引っ越しの関係業務で使っていた施設で12月から、製品を一時的に保管するサービスも始めた。来年には岡山市内で1000坪クラスの倉庫を稼働させる構想もあり、同地では一般貨物向けのサービスと同時に、引っ越しにともなう処分品の集積および、仕分け機能も持たせたい考え。「走ることより引っ越しサービスと、それにまつわる搬入・据え付けサービスなどに力を入れたい」という。
◎関連リンク→ 芝田運輸株式会社
関連記事
-
-
-
-
「運送会社」の 月別記事一覧
-
「運送会社」の新着記事
-
物流メルマガ