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運送会社
「『志楽』と『出会い』が当社の宝」大信物流輸送・小林社長
2008年7月22日
「お客様が育ててくれている」と話すのは、大信物流輸送(大阪府枚方市)の小林尚美社長。昨年度の年商は50億円、5年後に100億円をめざしている。
同社長は「『志楽』という言葉を座右の銘にしている。全力で仕事をしていくなか、確かに苦しいことやツライこともある。しかし、それを楽しむ。前向きに、ポジティブにいくことが大切」と話す。
この考え方は社員教育にも生かされている。「どこに出しても負けないぐらい、ウチの社員は優秀。それだけ厳しく教育している」という。
同社長が大切にしている、もう一つのキーワードは「出会い」。「すべて、出会いが自分を育ててくれている」と同社長。物流事業のすべてを教えられたという大手路線事業者時代。大阪・茨木・東大阪市の所長を歴任し、物流現場から事務、ドライバーとのコミュニケーションまで「あらゆる基本を学んだ」と振り返る。
そして、昭和56年に独立。ここでも同社長を支えてくれる人物、東芝物流の輸送センター長との出会いがあった。「お客様に育ててもらっている。そう思ったとき、何をすべきか見えてきた。パートナー企業とともに成長するには、無駄がなく、コストが少なくてすむ仕事を常に考え、提案しなければならない」と小林社長。
「日本経済の血液はトラック」と話す同社長。その自信と誇りの裏には完璧な社員教育と事業展開を進めているという自負がある。物流企業が生き残るためには、「社員を育てること」が絶対条件と考える同社は、社員を「半年で一人前に育てる」という。研修では主任の許可が出るまでドライバーを「一人で外に出さない」というほど徹底している。
そして、それ以外にも「トップの健康管理」が必須だ。小林社長はフルマラソンを3時間40分、ハーフマラソンを1時間半ほどで走るという。「長年デスクワークをこなしていたが、45歳で健康の大切さに気づいた」と同社長。そのきっかけも「出会い」だった。
「家の近くを散歩しているとき、ジョギングをしている70歳ぐらいの男性に出会った」という。身体はとても70歳には見えないほど鍛えられていた。その日から同社長は少しずつ筋力トレーニングを積み重ねていった。ダンベルからベンチプレスなど、社内には従業員も利用できるウエイトトレーニングルームまで完備されている。
「思い通りにいかないのが経営。それを何とかするのが経営者。『志楽』の精神で乗り越えていきたい」。勝ち残りへのキーワードだ。(小西克弥)
【企業概要】
設立=昭和56年4月。資本金=3000万円。売上高50億円(平成19年度)。従業員数=110人。取引先企業=約3000社。 -
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