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製品・IT
パブコ 電動チェーンユニットによるウイング開閉装置採用の初号車が完成、記念式典を開催
2024年4月12日
パブコ(神奈川県海老名市)はこのほど、世界初となる電動チェーンユニットによるウイング開閉装置を採用した初号車の完成記念式典を本社で開催した。
通常の油圧式開閉システムの代わりに2つのチェーンを組み合わせた「ジップチェーン」を使用。装置をユニット化することで、交換が容易となる上、定期的なオイル交換が必要ないため、修理や整備の時間、コストを抑えることが可能となる。また、廃油が出ず、定期交換部品が無いことから環境負荷を低減する効果も見込める。
同社のアフマドヴ・ケナン社長(写真右)は、「当社にとっては非常に大きなマイルストーン」と述べ、関係者に感謝を伝えた。「長年物流を支えていく一員として、様々なイノベーションを提供してきた。最新の技術を搭載した物流ソリューションを追加したことで、日本の物流は、より荷物に優しい、ドライバーに優しい、環境に優しいものになってくれればと思っている」と語った。
続いて、髙木広製品開発本部長が技術面について説明。電動チェーンにすることでコンパクト化し、荷箱の容積を広げることができることや、エネルギー効率に優れたシステムであるとした。
初号車の納車先となった千曲運輸(長野県小諸市)の中嶋剛登社長(同左)は、電動チェーンユニットについて、「輸送品質の向上、付加価値の向上に大きく寄与するのではないかと考えている」と指摘。油圧システムのトラブルから生じる荷物の汚損リスクが無くなることや修理対応の迅速化など、安全で安定的な輸送の実現と信頼性の向上につながると期待を寄せた。
同社は、青果物輸送の支援事業を目的とした協同組合「LLPベジロジ」を昨年設立。トラック、倉庫、システムの各方面の技術革新による課題解決を目指している。電動チェーンユニットを採用した車両は、同プロジェクトを支える技術的な柱の一角を担う高機能冷蔵トラックで活用を予定。今後青果物の最盛期に向けてメーカーと協力しながら検証を進めていくとしている。
◎関連リンク→ 株式会社パブコ
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