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製品・IT
「モービルアイ」 安全対策の次の一手に
2015年10月28日
衝突防止補助システム「Mobileye(モービルアイ)」シリーズの販売を手がけているジャパン・トゥエンティワン(東京都渋谷区)。
現在の主力モデルは、昨年12月に発売を開始した「同530」。主な機能として、「前方車両追突警報」「歩行者衝突警報」「前方車間距離警報」「低速時前方車両衝突警報」「車線逸脱警報」の五つがあり、発売開始以降、ソフトウェアをはじめ、製品のバージョンアップを着実に重ねている。国交省の認定を受け、フロントガラスに装着する際の範囲の条件も緩和された。佐藤元気執行役員は、「安全面に効果があることを認めていただけた証拠」と胸を張る。
製品の狙いは、「ASVや自動ブレーキに近い」というが、最大の違いは「警報が出ないような運転を身につけることができる」と同氏。「自動ブレーキではヒヤリハットの件数は変わらないが、『モービルアイ』は減らすことができる。車間距離を取れば衝突の警報は鳴らなくなり、ドライバーはより意識するようになる」。また、「自動ブレーキとは異なり、最後はドライバーが自分で何とかしなければいけないため、緊迫感をもって運転に臨める」とも。「優良ドライバーの養成に最適で、当社では『安全運転養成ギプス』と呼んでいる」。
間もなく、導入台数は4万台を突破するという。年間1万台ペースで増えているが、そのうちトラックは3割弱。追突事故に悩む運送事業者が導入する以外にも、「『ドラレコを装着した当初は効果が見られたが、元に戻ってしまった』『定期的に新しいことを行い、ドライバーに刺激を与えたい』と考えられるユーザーの、『次の一手』として導入いただくケースが多い」。と話す。また、「モービルアイは数値がシビアに出る」のが特徴のため、「ドライバー間で警報の数が10倍ぐらい違うこともある」という。「警報数が多いドライバーに対しては、ドラレコの画像をサンプル的に見たり、横乗りすることで安全運転を促すことができる」。
「実験で、警報音を鳴らさずに異常運転のデータを収集し、その後、警報音を鳴らして運転した場合と比較したところ、車線逸脱警報は半分に、車間距離は多い人だと7〜8割減らすことができた」と同氏。「警報1回をヒヤリハット1回と考えれば、確実に事故を減らすことにつながる」と自信を示す。
◎関連リンク→ ジャパン・トゥエンティワン株式会社 -
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