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    トライプロ リアルタイムでドライバーの健康管理

    2016年3月9日

     
     
     

     トライプロ(東京都世田谷区)は、脈拍計測機能が付いた「活動量計」と連動する動態管理クラウドシステム「スマ・ロケHealthcare」を開発した。動態管理システムに、「健康管理」の要素を付加した次世代型のウェアラブルソリューションについて、高木宏昌社長に話を聞いた。
     同システムは、脈拍、睡眠の状態、運動量といった生体情報を取得できるセイコーエプソン製の腕時計タイプの活動量計を使用。スマホを通して、GPSによる位置情報と、ドライバーによって選択されたステータス情報が管理側に通知される仕組み。「ドライバーがどこで、どのような健康状態か」をリアルタイムに把握することが可能になる。
     脈拍などがあらかじめ設定した数値を超えると、管理者側に通知が届く。パソコン画面上でのポップアップ通知に加え、社長や運行管理者の携帯電話など、登録したアドレスへのメール配信も行う。高木社長は、「脈拍をただ通知するだけでは意味がない」とし、ドライバーの「リアルタイムでの健康管理に役立てたい」と強調する。


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     また、荷積み・荷下ろしなど、脈拍数の上昇が事前に予測される場合は、通知を一定時間オフにする「除外機能」も搭載。一方、体調急変や事故などの緊急事態が発生した際に、ドライバーが手動で管理者側へ連絡できる「緊急通知」機能も備える。
     睡眠の状態を把握できるのも特徴。同社長は、「眠りの浅さ・深さを分析し、起床時にスマホの電源を入れると自動的にデータを送信する。長距離や泊まり勤務の多いドライバーが、きちんと眠れているのかどうかを把握できる」と説明。「ドライバーの『ちょっと調子悪いな』が数値化できれば、対策も取りやすい。ストレスなどであまり眠れていないと、鬱になるケースもある。睡眠の状態を見ることは、その兆候を掴むことにもつながる」。さらに、「医療機器ではないので診断はできないが」と前置きした上で、「眠りのデータに明らかに異常が見られるときは病院へ行ってもらうなど、何かしらの対応が取れるのではないか」とも。
     昨年8月から運送事業者に試験導入し、実績を積み重ねてきた。「事故を未然に防ぐことはもちろん、『対策していたのかどうか』も問われる時代。とはいえ、現状では点呼時の声かけや定期健康診断が精いっぱいでは」と指摘。「事務所に週1回来られれば良い方という長距離ドライバーもいる。彼らの健康状態をリアルタイムで見られるようになれば、その効果は大きいはず」。
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     同システムの利用料は、通信費込みで1台月額1980円から3000円前後。初期費用は、ソフトも合わせて1台あたり約4万円。
     高木社長は、「ドライバーが、健康で安全に長く仕事を続けていくための仕組みの一つとしたい」と、同システムの普及を急ぐ。「脈拍だけで健康起因の事故を全てなくせるわけではないが、十に一つでも減らすことができれば、業界が変わっていくはず」。
    ◎関連リンク→ 株式会社トライプロ

     
     
     
     
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