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    タクテック 少ない設備投資で高生産性の仕分けシステム

    2007年12月6日

     
     
     

     高機能化が進む物流センターで、大規模かつ高額なマテハン類の導入が加速している。しかし、それに「待った」をかける画期的なシステムがある。
     手がけているのは、今年2月に設立されたばかりのタクテック(埼玉県川口市)で、侘美好則社長はマテハン関連のノウハウを多く持つ。前職時代、多くの物流センターの立ち上げや改善にかかわる中で、仕分けシステム「ゲート・アソート・システム(GAS)」を考案した。


     同システムは、各棚にゲート(ふた)を設け、開いたところに商品を投入していく仕組み。バーコードをスキャンすると、該当する棚のゲートが開き、投入すべき個数が音声により案内される。投入が終わり、足踏みスイッチを押すとゲートが閉まる。作業スタッフはこの繰り返しで、受け持ったエリア(ユニット)の仕分け作業を進めていく。
    gas.jpg
    ゲートが開いた棚に指示された商品を投入していく
      同社長はこの仕組みについて、「『NOの論理』を前提にした発想」と説明する。「『人間は間違える』ということを踏まえて、ミスを発生させない仕組みを構築した」とし、「誤出荷率十万分の一の精度を実現している」と自信を見せる。
     同システムの最大の特長は、「生産性の高さ」。一人のスタッフが受け持つ1ユニットを6列×3段×左右の36間口とした場合、「1時間あたり、1ユニットで約1000〜1200ピース程度の仕分けが可能」とし、「カートピッキングの場合だと、1時間450〜500ピース程度。GASは歩行距離を少なくする分、約2倍の生産性がある」。
     大きなコストをかけずに設置・拡張できるのも特長で、「従来の設備に比べて、センター増設や運営にかかるコストを6〜7割に抑えられる」と同社長は話す。「例えば、ソーターを設置する場合、仕向地が多くなると広大な坪数が必要になる」。また、「稼働後に物量が増えれば、さらなる投資を要する。3PL事業者などは契約年数が短くなっており、膨大な設備投資はリスクが大きい」と指摘。同社長は、「物流センターの設備は『コスト×生産性×誤差率×フレキシビリティ』で決まる」とした上で、同システムであれば、「少ない面積で高い生産性を発揮し、なおかつ稼働までの時間を短く抑えることができ、無駄がない」と話す。
     アパレル、日雑品、常温品、医薬品、通販などのセンターでの活用を想定している。コスト面だけでなく、特に通販事業者などには「誤出荷の低減を実現できる」ことをメリットとして打ち出し、アピールを図っていくという。
     今後も、大型センターへの導入が数件控えている。設立間もない同社だが、「認知度を高め、さらなる普及に努めたい」と同社長。
    takumi300.jpg
     詳細については、同社ホームページ、http://www.taku-tech.com

     
     
     
     
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